今期話題のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で、再注目されたのが深夜番組『トゥナイト』(テレビ朝日系)。政治、経済情報のみならず、風俗やエロネタなど幅広く扱って人気となった。そんな「不朽の名番組」について、レギュラー出演者だった乱一世、南美希子、雪野智世の3人が集結し、秘蔵エピソードとともに振り返る。【司会・構成/山田美保子(放送作家)】
──主演・阿部サダヲさんが「昭和に帰って『トゥナイト』見た~い」と漏らす台詞で『トゥナイト』が話題になっていますよね。
南:関わった者としては、嬉しいし、懐かしいです。本当に多くの方から反響を頂いています。
雪野:あの当時は、どこに行っても「『トゥナイト』の人だ」と言われ続けることに辟易していたんですが、今となっては良かったのかなって。阿部さんが演じる小川先生が初めてスマホを触ったシーンで「『トゥナイト』でも紹介してなかったよ」という台詞を聞いた時は、あぁ最新情報も発信している番組だったんだなと改めて思いました。
乱:もともとクドカンさん(脚本の宮藤官九郎氏)は『トゥナイト』ファンだったんですよ。その証拠にクドカンさんや阿部さん、三宅弘城さんのバンド「グループ魂」には「乱一世」という僕の名前を連呼する曲がある。日比谷野外音楽堂のコンサートで僕が上手から下手、下手から上手に駆け抜けるパフォーマンスをしたこともありますよ。
──22年にもわたる『トゥナイト』『トゥナイト2』の歴史の中で、皆さんはどういう順番で関わっていらしたんですか?
南:1977年入社の私は前身の『23時ショー』や『ミッドナイトショー』からです。あの頃、23時は深夜だと認識されていたんですよね。だから放送内容が裸ばかり(笑)。アクリル板上で女性がスケスケのパンツを穿いて踊っている様子を下から撮ったり、あえぎ声で番組がスタートしていたのを憶えています。
雪野:私は入社2年目の1988年から7年間、ずっとレポーターとして出ていて、冬のスキー場や夏の湘南はネタがなくても行かされていましたね。女性の水着をズラして日焼けの跡を見せて貰ったり、分度器でハイレグの角度を測ったりと、毎週のように(苦笑)。