4月1日に始まるNHKの連続テレビ小説『虎に翼』で主演をつとめるのは、『ひよっこ』以来の朝ドラ出演となる伊藤沙莉。「人間らしくて、すごく素直な人」──伊藤はヒロイン・猪爪寅子(愛称・トラコ)についてそう話す。
昭和初期、婚姻した女性は法律上「無能力者」として虐げられ、女性の社会的立場が弱い時代に法という翼を手に入れた女性初の弁護士、のちに裁判官となった女性を演じる。
「撮影に入る前、当時の法律について数回特別講義を受けさせてもらいました。家庭の在り方などはいまとまったく違っていて、『どうしてこんな制度になっているの?』『なぜ?』といった疑問は、寅子の悶々とした気持ちとリンクしているので、役を理解する苦労というものはなかったです」(伊藤)
激動の時代を闘ってきた寅子の意志や覚悟、そして人との出会いで考え方が広がり人として奥行きがでていく……そんな寅子の姿はどこか現代的に映るはず。5月には伊藤自身も30才の節目を迎え、人として成長したいと話す。
「20代は周りのかたがたから吸収していろいろなことを知っていく期間。30代はそれを生かして幅広くさまざまなことに挑戦していきたいです!」(伊藤)
チャーミングな笑顔と力強い伊藤沙莉の姿が見られる朝が待ち遠しい!
取材・文/桜田容子 撮影/前田拓也(TRON)
※女性セブン2024年4月11日号