年齢を重ねれば重ねるほど、新たな魅力が醸し出てくるのが、俳優というもの。アップデートし続ける“50代の俳優たち”について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴る。
ヒヤヒヤしたけがや大事故も すべてエキスに
2024年秋、劇場版最新作となる『踊る大捜査線』が公開されることに! 主演は柳葉敏郎サン(63才)演じる室井慎次で、「青島」(織田裕二サン・56才)の出演がどうなるのかはまだわかりません。
が、スタッフにも当時のレジェンドが再集結しているというので、必ずや青島の出演もあると信じます。
それにしても、いまも「青島」で通ってしまう織田サンってスゴイ。そしてドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)の「カンチ」もいまでも浮かびます。
そんな織田サンが2023年7月期、主演の伊藤沙莉サン(29才)ら後輩俳優のサポートにまわりながらドラマ『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』(テレビ朝日系)に、犬が苦手で腰痛持ちでバツイチの新人執行官役で出演されたときには衝撃が走りました。あの織田裕二がこんなにカッコ悪い役を?と思いながら見てみたら、出演シーンはいつも平和的で、ほっこりさせられるもので……。あぁ織田サンは俳優として、アップデートされたのだなぁと思ったものです。
そんな織田サンと『東京ラブストーリー』で共演していた江口洋介サン(56才)はドラマ『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』(フジテレビ系)、『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)と2クール連続で悪役なのか黒幕なのか、なかなか正体がわからない、でも終始“悪いお顔”で出演されていました。
さらに、大谷翔平選手(29才)と真美子夫人(27才)が“遠距離視聴”していらしたNetflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』では忍びを引退し、酒造を経営する「俵家」の家長を好演。同作が週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位を獲得した際には「感無量」「ぜひ家族で一緒に見てほしいです」とコメントされていました。
4月期は月島琉衣チャン(16才)、黒川想矢クン(14才)主演のドラマ『からかい上手の高木さん』(TBS系)に出演。5月公開予定の同名の映画(主演は永野芽郁サン・24才)にも出演されるので、春からのイメージは「先生」です。
そういえば、キリンビール「本麒麟」のテレビCMで、岸井ゆきのサン(32才)や元卓球日本代表の石川佳純さん(31才)に「本麒麟」のおいしさや魅力をレクチャーする様子は先生っぽいですよね。
職業は異なりますが、関東地方では最近まで再放送で見られたドラマ『救命病棟24時』(フジテレビ系)シリーズの「進藤先生」も私は大好き。
かつては『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)での「チキチキ芸能人釣り選手権」の常連だったり、けがや大事故も経験されたりとヒヤヒヤさせられる面もおありでしたが、そうしたこともすべてエキスになさった感があります。