3月で放送作家を引退した鈴木おさむ氏(51才)がSMAPをモチーフにした小説『もう明日が待っている』(文藝春秋)を上梓。あくまで小説という体裁で、SMAPというグループ名も登場しないが、登場人物は「リーダー」「タクヤ」「ゴロウチャン」「ツヨシ」「シンゴ」と、聞けば顔が浮かぶような名ばかりである。しかし、描かれなかった“タブー”があるという。【前後編の後編。前編を読む】
3月29日に木村は来なかった
《あなたに、今日、一つ、公開オファーをさせて頂きます》
鈴木氏は3月1日配信の「AERA dot.」の連載コラムで、木村拓哉(51才)に向かってこう呼びかけた。内容は、鈴木氏がパーソナリティーを務めるラジオ番組『JUMP UP MELODIES』(TOKYO FM)の3月29日放送回に、木村に出演してほしいというもの。
木村は4月から始まるドラマの撮影があるので実現は難しいことを承知の上で、《あなたとお仕事をしてきた20年以上。常に1%の奇跡を信じて仕事をしてきました》、《午後2時台、空けています》と綴り、公開オファーに踏み切った。「1%の奇跡を信じる」は、過去に重要な場面で鈴木氏が見せた演出と重なる。
「2016年12月の『スマスマ』最終回では番組中に生放送のパートを作り、メンバーの登場を待ちました。このときの心境を、のちに鈴木さんは『SMAPと番組を作るときに面白いのは、1%の奇跡を信じること』と語りました。結局、最終回にメンバーは誰も来ませんでしたが、引退を控えた鈴木さんは『今度こそ1%の奇跡を信じたい』という一心で木村さんを待ったのでしょうね」(テレビ局関係者)
小説で何度もタクヤに触れた鈴木氏。自身の引退を前に木村と直接話し、振り返り、お礼をしたいという気持ちがあったのだろう。だが3月29日に木村が番組に出ることはなかった。
SMAPのありのままの姿を残そうとした鈴木氏だが、いくら小説とはいえ、さすがに書けない話もあったはずだ。解散以来、メンバー5人が顔を揃えることがないことと、同書にメンバーの関係が深く書かれていないことで、鈴木氏の“配慮”を察するSMAPファンは少なくない。中でも最大のタブーは同書でタクヤとリーダーと書かれた2人の関係だろう。
「木村さんが結婚した2000年頃から、アイドルとしての方向性をめぐって2人の関係はギクシャクしはじめ、中居(正広・51才)さんとの仲に悩み、木村さんが『スマスマ』の収録を休もうとしたこともあったそう。SMAP解散前後には関係性がさらに悪化。スマスマの最終回以降、2人は公の場で一緒になっていません。
2023年4月に中居さんがMCを務める『まつもtoなかい』(フジテレビ系)に香取(慎吾・47才)さんがゲスト出演した際、2人はMCの松本人志さんを含めて木村さんの話で盛り上がったそうですが、中居さんの配慮で最終的にカットされました。まだテレビで彼のことを話すのは難しい、ということかもしれません。一筋縄でいかない2人の関係に第三者が口を挟むのは難しい状況です」(別の芸能関係者)