「私は、私の人生に悔いはない。でも、この新しい昭和の時代に自分の娘には、スンッとしてほしくない……」。日本初の女性弁護士のひとりで、のちに初の女性裁判官となった三淵嘉子さんをモデルにした連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)。伊藤沙莉(29才)演じるヒロイン・猪爪寅子が法律の道に進むことに反対していた母・はる(石田ゆり子・54才)は、4月5日放送回で、そう言って娘の夢を後押しすることを決意した。
昭和初期の肝っ玉母さんのはるは、家庭の一切を仕切るゴッドマザー。「女学校を出たら結婚し、子を産み、家庭を守るべし」と、良妻賢母こそ女の幸せと考えていた。そこから一変した冒頭のはるの言葉は、新たな道を切り拓いていく寅子の心の支えになっていくのだろう。
「意外ですが、石田さんが朝ドラに出演するのは今回が初めて。過去に何度もヒロインのオーディションに落ち、朝ドラには縁がないとまで考えていたそうです。出演が決まってうれしさと同時に、相当プレッシャーも感じていたようです」(芸能関係者)
目下の話題の中心は、まるで「老婆」のようなはるの老けっぷりだ。
「朝ドラの撮影と並行して、石田さんは今年1月クールの『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)にも出演していました。長いキャリアを誇る石田さんですが、ドラマを2本同時に撮影するのは初めての経験で、肉体的にも精神的にもかなり負担を感じていたそうです。
加えて、はるのキャラクターは普段の石田さんとはまったく異なります。そのイメージとのギャップにも苦労したようです」(前出・芸能関係者)
実際、今年1月19日には、自身のSNSで体調を崩したことを報告。画面越しに伝わるほどに、ドラマの掛け持ちによる疲労がピークに達していたのだとしたら心配だ。だが、NHK関係者は“老けっぷり”の秘密を次のように明かす。
「まだドラマは始まったばかりですが、はるは意図的にいまがいちばん老けているように、メイクでそう見せているんです。というのも、今回の朝ドラの大きなテーマは『変化』。はるはストーリーとともにハツラツとし、まるで若返っていくようなイメージで物語は進んでいきます。今後、意識はもちろん、外見がどう変化していくのかということにも、楽しみが隠されているんです」
※女性セブン2024年4月25日号