国際情報

【眼前に4000m峰が聳える山岳リゾート】スイス・ユングフラウ“美しいだけじゃない”7つの見どころ 移動の便利さも魅力

世界3大北壁の一つ、アイガーの麓の町グリンデルワルトからゴンドラで約25分。標高2167mのフィルストは、新設の展望台や、山岳レストラン、断崖絶壁に架けられたスリリングな遊歩道「フィルスト・クリフ・ウォーク」などが人気

世界3大北壁の一つ、アイガーの麓の町グリンデルワルトからゴンドラで約25分。標高2167mのフィルストは、新設の展望台や、山岳レストラン、断崖絶壁に架けられたスリリングな遊歩道「フィルスト・クリフ・ウォーク」などが人気

 3月にUNDP(国連開発計画)が発表した、その国の暮らしの豊かさを示す「人間開発指数【※1】」(2023〜2024年)で3年連続トップに立ったのはスイス(ちなみに日本は24位)。観光立国でもあるスイスは、6〜10月にかけて夏季のベストシーズンを迎える。ヨーロッパアルプス初の世界自然遺産となったアレッチ氷河を見晴らすユングフラウヨッホなど、見どころ満載のユングフラウ地方を巡る旅行会社の視察旅行(2023年7月実施)に密着してきました。

【※1「人間開発指数(HDI)」とは、健康、教育、生活水準の側面から、その国の本質的な豊かさを示す指標】

移動が便利で快適! 充実した旅ができる

 チューリヒからベルン経由でインターラーケン・オスト駅まで、約2時間。眼前に聳える4000m級のユングフラウ三名山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)や美しい湖、窓に色とりどり花を飾った民家、歴史を感じるホテルなど、どこを切り取っても絵になる風景が広がる。

 今回は4泊6日でユングフラウ地方の夏のベストシーズンを体験する旅に同行したのだが、予定を見てびっくり!一日に3000m超の2つの山に登る日があるではないの! 正直、「一日で?」と思ったのだが、それこそが視察旅行の醍醐味だった。というのも今回は、ツアープランナーが多く参加しており、どこをどう巡るかなど旅行プランを練るために、効率よく名所を巡る旅になっていたのだ。

「ホテルばかりを何軒も見たり、観光地を一気にいくつも巡ることもあるんですよ」と、旅行会社勤務のAさんが教えてくれたが、ツアー旅が快適なのには、こんな努力があったのだ。

 さらなる疑問は、一日でなぜ複数の山に登ることができ、その後にレストランで食事をしたりできるのか。それは、公共交通網がくまなく整備されているからだった。

 驚いたのは、ヨーロッパ最高地点の鉄道駅ユングフラウヨッホなど、いくつもの山の頂上、もしくは近くまで、ユングフラウ鉄道をはじめとする登山鉄道やケーブルカーで行けること! この鉄道路線は1896年に着工し、手作業で作業を進め、トンネルも掘り、16年後の1912年にようやく開通したという。それほど前から観光に力を入れていたというわけだ。

 2020年には、新たに高速ゴンドラが開通したことで、インターラーケン・オスト駅からユングフラウヨッホまでの片道所要時間がなんと、47分も短縮され、97分で到達できるようになった。

 山頂からは電車やゴンドラで降りるもよし、ハイキングを楽しむもよし。もちろん一日ゆったり景色を見たり、湖でのクルーズやお買い物、韓流好きにはドラマのロケ地巡りもできる。そんな“旅行でしたいこと”があれもこれも実現可能。スイスに行くなら、旅行会社のツアーがそろう今がチャンスですよ!

美しいだけじゃない【7つの見どころ】

 山岳リゾートの人気スポットが豊富なユングフラウ地方。その中でも押さえておきたいのがここ!

【1】高速ゴンドラに乗って大自然の中を空中散歩

大自然の中を空中散歩

大自然の中を空中散歩

 2020年に誕生した高速ゴンドラ「アイガー・エクスプレス」に乗れば、グリンデルワルト・ターミナル駅から標高2320mのアイガーグレッチャー駅までひとっ飛び。

【2】アレッチ氷河の下30mにある氷の宮殿「アイス・パレス」

人気のアトラクション

人気のアトラクション

 ヨーロッパ最高地点の鉄道駅、ユングフラウヨッホの人気アトラクション。常にマイナス2℃の室温に保たれた長い通路のあちらこちらには氷像が。

【3】“氷の世界”から一気に真夏の草原へ。全長2.5kmのハイキング

草原をハイキング

草原をハイキング

 ユングフラウヨッホの帰りはクライネ・シャイデック駅までのハイキングコース「ユングフラウ・アイガーウォーク」で下山。草花に癒され“ハイジ”気分にどっぷり。

【4】美しい街並みをのんびり馬車で観光

馬車で観光

馬車で観光

 トゥーン湖とブリエンツ湖に挟まれた山岳リゾート「インターラーケン(湖の間の意)」は、馬車に乗っての市内観光が人気。値段は2人で30分約1万円(人数、時間、シーズンなどにより異なる)。

【5】アルプスの景色を眺めつつ名物「チーズフォンデュ」を堪能

チーズフォンデュ」を堪能

名物の「チーズフォンデュ」

 インターラーケンの町からケーブルカーで約8分。標高1322mの山頂にある展望レストラン「ハーダー・クルム」は予約必須の人気店。名物「チーズフォンデュ」(パンとスイスポテト付き)は約4500円。

【6】韓国ドラマ『愛の不時着』のロケ地めぐりも人気

韓国ドラマ『愛の不時着』のロケ地

韓国ドラマ『愛の不時着』のロケ地も

 ヒョンビンの演じた主人公が湖畔でピアノを弾くシーンのロケ地「イゼルトヴァルト」ほか、ユングフラウ地方には撮影場所が点在し、記念のハートのオブジェが立っている。

【7】世界最大3m! “木彫りの牛”が目印

世界最大の“木彫りの牛”

世界最大の“木彫りの牛”

 古くからの木彫りの里であるブリエンツ村の複合施設「トラウファーエクスペリエンスワールド」では、牛の絵付け体験(約 2500円)が人気。美術館やホテル、レストランなどがある。

撮影/竹崎恵子 取材協力/スイス政府観光局HP 

※女性セブン2024年4月25日号

スイス

豊かな自然が魅力

スイス

壮大な景観

スイス

雄大な景色が眼下に広がる

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン