「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第11回目の相談はこちら──。
Q:老後のお金が心配です。自営業で年金もあてにできず、このままでは老後破産をしてしまうのではないかと、不安が募ります。とりあえず少しでも蓄えようと、外食などの贅沢を控え、趣味や旅行などやりたいことも我慢して節約を続けています。いつのまにか生活に潤いもなくなり、貯金が増えても心は満たされません。お金がたくさんないと、幸せな老後は迎えられないでしょうか。(56歳・自営業)
今後は貯めるよりも活かす生き方を学ぶべき 「お金=幸せ」という思い込みは手放しましょう
A:生きていくためにある程度のお金は必要です。長寿社会にあって、老後の蓄えに不安を抱える気持ちもあるでしょう。ですが、お金さえたくさんあれば、私たちは皆、幸せな老後を迎えられるのでしょうか。
その答えは貯金が増えても満たされない、あなた自身の心が示してくれています。これまであなたが追い求めていた幸せはいわば欲望を満たす生き方です。たくさんお金を稼ぎたい、優雅に旅行をしたい、趣味に生きたい……と表面的に欲望を満たせば、喜びの感覚を得ることはできます。
でも残念ながら、その幸福感は一時的なもの。そればかりか“もっと”“たくさん”と膨らんでいく欲望に振り回されてしまい、エネルギーを無駄に消耗するばかり。過剰な欲望を満たそうと疲弊し、心は曇っていきます。お金への不安も執着も、実は心にごみを溜める行為なのです。溜め込んだごみを捨て、心をさっぱり空っぽにしましょう。
瞑想が心の曇りを掃除して純粋に浄めます。霧が晴れれば意識が変わり、自分の源にある平安に気付くはず。人は皆、源に幸福や安心をもたらす神秘の力を宿しているのです。瞑想によって源に触れることで“もっと”を求める欲望に翻弄されず、今ある人生に豊かさを見出せるように生き方もシフトしていきます。
お金がたくさんあれば幸せという考えは、社会に刷り込まれた価値観ではないでしょうか。我慢ばかりして使わずにいても、死に金になって意味がありません。お金=幸せの思い込みを手放しましょう。今後はお金を貯めるよりも活かす生き方を学ぶのです。困った人を助けるなど、善行をすれば必ずいい波動となってあなたの元へ戻ります。
周囲の幸せを願って親切にするなど、軽やかな心で人の役に立つ存在となります。その行ないは人々の心に花を咲かせ、あなたを満たします。そんな美しい生き方も幸せな老後の迎え方ではないでしょうか。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会えるたった2人のヒマラヤ大聖者の1人。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2024年5月3・10日号