健康だけのため、あるいは美容のためなど、さまざまな効果を期待して手に取るサプリメントだが、のみ合わせを間違えれば、思わぬ健康被害を招きかねない。専門家への取材などをもとに、やってはいけない食品との組み合わせ例を紹介する。
健康食品ほど組み合わせNG
「自分にはいまのところ持病もないし、常用している薬もないからサプリをのんでも大丈夫」──そう安心するのは禁物だ。
日常的に口にする食べ物や飲み物でも健康リスクを発症するのみ合わせはある。しかも、“健康のために積極的に摂るべき”とされる食べ物ほどその傾向が強い。銀座薬局代表で薬剤師の長澤育弘さんが言う。
「ビタミンEやDHAなど、血液をサラサラに保つサプリは、血管寿命を延ばし生活習慣病から体を守るために有用ですが、納豆や青魚など同じような成分を含む食べ物と一緒に摂ると、過剰摂取となり、作用が増強されすぎます」(長澤さん)
骨を強く保つため、たんぱく質を摂るためにと牛乳や乳製品とサプリメントを併用するのも避けたい。薬剤師の三上彰貴子さんが言う。
「鉄や亜鉛、マグネシウムは女性にとって不足しがち、かつ必要な成分ですが、乳製品と一緒に摂ることで成分の吸収率が落ちてしまいます」(三上さん・以下同)