日本人のがん罹患数の1位は大腸がん。がん死亡数では肺に次ぐ2位と、大腸がんは他人事ではない恐ろしい病だ。その大腸がんと闘っているのが、1980年代に大ヒットを連発した「ラッツ&スター(シャネルズ)」でトランペットを吹いていた“くわまん”こと桑野信義さん(66)。グループ活動休止後は、タレントとして『志村けんのだいじょうぶだぁ』『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)などでも活躍した。そんな桑野さんの闘病の報に接し、ショックを受けたファンは多い。桑野さんに闘病を振り返るととともに、現在の体調、体にあった異変などについて聞いた。【前後編の前編。後編を読む】
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手術を受けたのが2021年2月5日だから、3年が経ちました。術後5年間、再発や転移がなければ寛解で“治った”といえるので、あと2年ですね。もちろん寛解すれば100%安心、というわけではないものの、ひと安心。そこを目標に、検査と術後に改善した生活を粛々と続けています。
大腸がんになってから大変なことの連続ですが、最近もいろいろありました。去年は右手の薬指を突き指したと思ったら、左脚の腓骨を骨折。腓骨骨折は、玄関でバランスを崩して踏ん張ったらバキッとひねって……。それで、また入院して手術です。参りましたよ。
がんの経過観察では、腫瘍マーカーの検査は引っかかっていません。でも実は、去年10月の造影CT検査(造影剤を静脈から注射して入れてCTスキャンする検査)で引っかかりました。「肺に2カ所ほど影がある」と。やはり少し動揺しました。でも、健康的な生活を守り続けたら、2カ月後の12月の検査で影が消えていてホッとしました。
とにかく、大腸がん発覚前の生活はハチャメチャだったんです。忙しかったのもありますが、夜中まで撮影などの仕事をし、その後、朝まで飲んで、3時間睡眠で次の仕事に行っていましたから。暴飲暴食なうえ、食べるのは野菜や果物は避けて肉ばかり。マネージャーに諫められても、「自分の責任は自分でとる!」と突っぱねて。でも、本当は弱虫で怖がりなんです。