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【中尾彬さん逝去】数か月体調優れず、5月に入って容体が急変 葬儀は近親者のみ、妻・池波志乃さんは憔悴しながらも参列者に感謝

5月に入り病状が急変し、帰らぬ人となった中尾彬さん

5月に入り病気の状態が急変し、帰らぬ人となった中尾彬さん

 トレードマークの「ねじねじ」を首に巻き、口まわりに手を添えて低い声で語りだすダンディーな名俳優。その姿を見ることはもうできない。中尾彬さんが人知れず亡くなった。長い年月をかけて終活に取り組み、死後を意識してきた中尾さんだが、いくら備えていようとも備えきれないことがあった。【前後編の前編。後編を読む

 80もの寺院が建ち並ぶ、東京・台東区の谷中地区。色鮮やかなアジサイが咲き始めたとある寺院に、角のない墓石を3つ重ねた個性的なデザインの墓が建っている。「無」の文字が刻まれたこの墓は、5月中旬に亡くなった中尾彬さん(享年81)が生前に建てたこだわりの墓だ。中尾さんの逝去は、ごく一部の限られた関係者にしか知らされていなかった。

「亡くなったのは5月16日頃だと聞いております。あまりにも急でした。長年の友人や仕事関係者にも知らせなかったのは、奥様の池波志乃さん(69才)の意向なんです。中尾さんと志乃さんは、どういった最期を迎えるかをずっと話し合っていて、中尾さんは“静かに送ってほしい”という考えがあった。志乃さんはそれを守ったのです。

 生前の中尾さんは“葬儀もお経もいらない”と言っていたそうですが、周囲が“さすがに寂しい”と、本当に限られた人だけが集まり葬儀が執り行われました。志乃さんは参列者に感謝を伝え、落ち着いた対応をされていたそうです。ただし、憔悴した表情ではありました」(池波の知人)

 5月2日発売の雑誌『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス)で中尾さんは、過去に出演した映画『ゴジラ』の対談企画に登場している。やせた印象はあったが、このとき彼の病状に気づく人は少なかった。

「実はここ数か月は体調がすぐれずに、闘病を続けていたんです。心臓が悪く、その影響もあって体重もかなり減っていた。5月に入り容体が急変し、突然のお別れになってしまったのです」(前出・池波の知人)

《もしも彬に先に逝かれたら──、私は急にやることがなくなって、しばらくはぼうーっとして、しまいにはぼけてしまうかもしれません。(中略)そうならないためにも、一日でも長く二人一緒に……。》

 2018年に発売された中尾さんと池波の共著『終活夫婦』(講談社)に、池波はそう綴っていた。ふたりが一緒になって46年。その日は、突然訪れた。

 芸能界一のおしどり夫婦として知られるふたりは、仲よくメディアに登場することも多かった。

「今日も志乃の隣で幸せです」

 そうのろける夫をにこやかに見つめる池波の姿は、ふたりの深い絆を感じさせた。まさに理想的に年齢を重ねた熟年夫婦。だがその道のりは、決して平坦とは言えなかった。若き日の中尾さんは、吉永小百合(79才)や加賀まりこ(80才)、藤田弓子(78才)らと浮名を流した、自他共に認めるプレーボーイだった。

「1970年に女優の茅島成美さん(81才)と結婚して長男にも恵まれましたが、結婚後に眞帆志ぶきさん(享年87)との不倫が発覚しました。中尾さんが家を出て別居が始まり、離婚調停で中尾さんが2000万円の慰謝料を支払うことで1978年に離婚が成立。長男の親権は茅島さんが持つことになりました」(芸能関係者)

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