1990年代後半から2000年代にかけて、人気アイドルのスキャンダル写真で芸能界を震撼させた月刊誌『BUBKA』(当時コアマガジン。2012年9月から発行元が白夜書房に変更)。さまざまな物議を醸した同誌を立ち上げた元編集長の寺島知裕氏が、5月中旬に亡くなっていたことがわかった。60歳だった。
1997年、同誌はサブカルチャー系の雑誌として創刊した。その後、アイドルのプライベート写真掲載を機に暴露系月刊誌へと変容。2001年に人気女優の流出写真を掲載すると、同誌が完売する異例の事態となったことも。
「毎月、芸能人の過激なプライベート写真やキス写真が掲載され、全盛期の部数は28万部だったそうです。“文春砲”と呼ばれる現在の週刊文春がおおよそ40万部と言われているので、当時の勢いを感じます。その後も同誌には若手アイドルが制服を着ている写真、女子アナのキスプリクラ写真など、数々の写真が掲載され、独自のスクープを連発して一時代を築きました」(雑誌関係者)
スマホやSNSもなかった当時、同誌の広告ページには札束の写真とともに『ニャンニャン写真大募集「現金100万円出します」』のタイトルで、情報提供を呼び掛けていた。ライターが振り返る。
「編集部には連日、多くの情報提供が寄せられていました。実際にアイドルの元カレや同級生たちがプライベート写真を持参して編集部を訪れていたそうです。その場で謝礼金を受け取ったり、実際に100万円で買い取ったスクープもあったと聞いています。一方で芸能事務所との裁判が頻発するなど、時代の変化とともに勢いを失っていきました」