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広岡達朗氏が巨人・阿部監督にエール「まだ1年坊主だが、原よりは数段いいよ」 正捕手復帰の小林誠司について「もっと上手に教えたらもっと結果が出る」

阿部慎之助・監督は原辰徳・前監督と何が違う?(右写真=時事通信フォト)

阿部慎之助・監督は原辰徳・前監督と何が違う?(右写真=時事通信フォト)

「阿部監督? まだ1年坊主で、監督が何なのかもわかっていない。ただ、原よりは数段いいよ」──そう話し始めたのは、現役時代に巨人の名ショートとして活躍し、監督としてはヤクルト、西武で3度の日本一を経験した御意見番、広岡達朗氏(92)だ。

「原以外なら誰がやっても巨人は強くなると思うけど、去年まで“欲しい欲しい”と獲ってきた選手をこれからどう扱うか。阿部の手腕が見ものですよ。1年坊主には、いい勉強になるでしょう」

 開幕から約2か月が経ち、巨人の新旧監督の違いが鮮明になってきたのはたしかだ。原前監督は「今の野球は点が取れないと勝てない」と公言して打撃を重視したのに対し、阿部監督は「バッテリー中心の守り優先の野球を目指す」と表現する。広岡氏はこう評す。

「野球はピッチャーが点を取られなければ勝てるんだよ。そのピッチャーを育てるのは、キャッチャーなんですよ。原はそれを知らなかった。だから、打てるという理由で大城(卓三、31)を正捕手に据えていた。それじゃ投手は育ちません」

 一方の阿部監督は、長所だった打撃の不振もあって大城を二軍に落とし、昨年はスタメンマスクが2試合のみだった小林誠司(34)を重用。昨季、4勝に終わった菅野智之(34)との“スガコバ”コンビで起用し、菅野はここまで防御率1点台と完全復活を遂げた。広岡氏が続ける。

「人間というのは、やる気を出せば見違えるように変わる。正捕手に復帰した小林がそう。3年ぶりに本塁打が出たのはまぐれだが、それでも“菅野が投げる日はスタメンマスクだ”と思うと球場に来る覚悟が違ってくる。小林はそれで、下手ながら予想よりいい結果を出した。まだ本物ではない。もっと上手に教えたら、もっと結果が出るよ」

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