昭和も平成も、「娘の結婚」は、たびたび小説や映画に描かれてきた。
これから夫婦になろうとする真奈と優吾、これからの時間をどう過ごすか考えざるをえない智子と健一、2組のカップルの出す結論は、令和という時代を反映しつつ、恋愛から始まる結婚の難しさという、人生の普遍的なテーマについて考えさせる。
【プロフィール】
伊吹有喜(いぶき・ゆき)/1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒業後、出版社勤務を経て2008年『風待ちのひと』でポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。長編2作目の『四十九日のレシピ』がベストセラーになり、ドラマ化、映画化。2014年の『ミッドナイト・バス』は山本周五郎賞と直木賞の候補作となり、映画化もされた。2017年『彼方の友へ』、2020年『雲を紡ぐ』が直木賞候補に。『雲を紡ぐ』は2021年高校生直木賞を受賞。『犬がいた季節』は2021年本屋大賞3位を獲得。2022年『今はちょっと、ついてないだけ』が映画化。ほかに『なでし子物語』『カンパニー』など多数。
取材・構成/佐久間文子
※女性セブン2024年6月13日号