トップアイドルとして世間を席巻する平野紫耀(27才)は、これまで幾度となく母への感謝を語ってきた。兄の背中を追い芸能界に飛び込んだ弟の平野莉玖(25才)もまた、母に対する思いは同じようだ。多くを惹きつけてやまない兄弟を育て上げた平野家の母の存在とは。
平野兄弟は愛知県名古屋市で生まれ育った。母親が平野を出産したのは10代で、一家の生活は余裕があるとはいえなかったという。大黒柱として朝から夜まで働き詰めの母親が、多忙の合間を縫って兄弟に教え込んだのがダンスだった。
「レッスン費用を工面してスクールに通わせ、帰宅してからもとにかく練習。地元の公園で音楽をかけ、夜まで熱心に指導していました。莉玖くんはのちに『お母さんはダンスに関しては厳しかった』と振り返っています。家族の努力は実を結び、兄弟で組んだダンスユニット『SHOW&RICKY』は名古屋のコンテストで優勝。私設ファンクラブまでできるほどの人気を博しました」(平野家の知人)
平野は東京でダンスレッスンを受けたのを縁に15才で旧ジャニーズ事務所に入所。一方の莉玖はラッパーを志し、中学2年生の時点でミニアルバムをリリースするなど、兄弟は別々の道に進んだ。ただ、息子たちの飛躍の一方で、母親は病に苦しんでいたという。
「紫耀さんの上京のタイミングと同時期に、お母さんに脳腫瘍が見つかったそうです。紫耀さんは、母親と弟を残してはいけないと悩みに悩んだそうですが、最終的に上京を決意したといいます。また、お母さんは乳がんに罹患したこともあるそうで、平野兄弟には、厳しい環境のなかで育て上げてくれた母親のために頑張りたいという共通認識があるようです」(芸能関係者)
現に、平野はたびたびインタビューで母親への思いを吐露。2018年11月放送の『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)では、《基本頑張っているのは、親のためなんですよ。ずっと母子家庭だったんで。親が死にそうになっていたんで》とシビアな局面があったことを明かした。
弟の莉玖が今年5月に出演した『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で、母親のエピソードを披露したのは「残念すぎたおうちごはん」というテーマ内でのことだった。小学校の運動会のお弁当が「ギッチギチのチョコチップのスティックパンだった」という。スタジオが爆笑に包まれるなか、莉玖は笑顔で語った。
「でも、女手一つで育ててくれていたので。やっぱり時間がないっていうのもぼくもわかっていたので、何も言わずにおいしく(食べました)」
テレビ局関係者の話。
「以前、紫耀さんも『おふくろの味』について話す際、『しなしなの唐揚げとべちょべちょの白米。貧乏だと揚げてくれないんですよ』と話していたことがありました。バラエティー番組では“ネタ”にしていますが、やはり、母親への尊敬の念があるのでしょう。いまや芸能界の第一線で活躍する2人ですが、母親なくしていまの自分はないという思いがあるはずです」
母親はいまも平野兄弟の仕事にアドバイスをしているそうだ。ファミリーの絆を原動力に、快進撃は続いていく。
※女性セブン2024年6月13日号