精神科医の田村修容疑者(ライブでの様子。本人のFacebookより)
ザルにかけられていた「人間の皮」
弁護側冒頭陳述では、その“眼球入りのガラス瓶”の扱いについても語られた。
〈浩子被告は瑠奈被告から「目玉入ってるから見て」と、ガラス瓶を見せられた。見ないと「ちゃんと見て!」と言われ、浩子被告の寝床近くに置かれた〉(弁護側冒頭陳述より)
そんなガラス瓶が寝室に置かれるという異常性。浩子被告はそれに耐えられず、後日、瓶を移動してもらったという。
〈また別の日には「私の作品見て」と言われ浴槽に行くと、ワイヤーに吊るされたザルに、人間の皮がかけられていた。ザルは浩子被告が瑠奈被告に買わされたものだった。瑠奈被告は「ドライバーさん(父)にも見てほしいから」と修被告を呼んでいた。自宅に頭部があることは、修被告と浩子被告にとって言葉で言い尽くせないストレスを生んだが、なす術がなく、これまで通り過ごした〉
あくまでも、自分は“あとから知った”として、「犯行を容認して、ほう助したのは違います。とても耐えられなくて、助けを求める気持ちで夫に撮影を依頼しました」「犯罪を手伝う意思はなく、損壊を手助けするつもりもまったくありませんでした」と涙ながらに無罪を訴えた浩子被告。次回公判は7月1日に予定されている。
◆取材/高橋ユキ(ジャーナリスト)