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【全米女子オープン2位の劇的復活】渋野日向子が大舞台に強い理由は“開き直り”とコーチとの“相性”か

久しぶりの「シブコスマイル」(写真/AFP=時事)

久しぶりの「シブコスマイル」(写真/AFP=時事)

 6月2日まで行なわれた米メジャー「全米女子オープン」で久しぶりの「シブコスマイル」が飛び出した。女子プロゴルファーの渋野日向子(25)が自己最高となる2位でフィニッシュ。優勝は笹生優花(22)に譲ったが、賞金129万6000ドル(約2億300万円)を獲得した。「ここまでの自分のゴルフの内容だったらありえない結果だった」と渋野本人が振り返る通り、今季はこれまで9試合で6度の予選落ち。渋野の今後を考えても起死回生の活躍となった。

「ポイントランキングはこの1戦だけで138位から32位に大躍進。シード権獲得はほぼ確実になりました。不調で一時は『日本ツアー復帰』も噂されましたが、来年も米国が主戦場になりそうです」(ゴルフ誌記者)

 今回の全米女子はトップ10に日本勢が5人入った。トップ10外でも賞金女王で笹生の同期でもある山下美夢有(24)が12位に入るなど全体的に好成績が目立った。その要因をプロゴルファーの沼沢聖一氏はこう見る。

「開催地となったランカスターCCが日本人向きなことも大きかったのではないか。打ち上げ・打ち下ろしがあるトリッキーなコースで海外勢は距離感に苦戦。日本はそうしたホールが多いので上手く対応できた」

「新コーチ」との相性がいい?

 渋野は2019年にメジャー初出場の「AIC全英女子オープン」で優勝して一躍スターに。その後、米ツアーで思うような成績を残せていないが、2022年「シェブロン選手権」で4位タイ、「全英女子オープン」で3位とメジャーでは結果を残してきた。なぜ大舞台になると強さを発揮するのか。

「集中力と良い意味での“開き直り”があるのでしょう。今回も大会前にすべてのクラブのシャフトを柔らかいものに変えた。普通はそんな大きな変更できませんよ。結果的に柔らかいシャフトにすることで、難コースでもグリーンに止まる球が打てたことで、好スコアにつながりました。

 あとは昨年から師事している辻村明志コーチとの相性もあるでしょう。これまで多くのコーチについては離れで、フォームが毎年バラバラだった。本人も『新しい章がスタート』と話している通り、これからは安定した成績を残すかもしれません」(同前)

 やっぱりシブコの活躍は女子ゴルフを盛り上げる。復活した彼女の姿を日本のコースでも早く観たい。

※週刊ポスト2024年6月21日号

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