芸能

「75歳にして終活か?」との声もある高田文夫氏の『月刊Takada』 丸ごと一冊オールカラーの集大成への思い

力作『丸ごと一冊高田文夫』(イラスト/佐野文二郎)

力作『丸ごと一冊高田文夫』(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、二番目の力作『丸ごと一冊高田文夫』について綴る。

 * * *
 さしずめページの私物化? 週刊ポストとは長いつきあいなのでここはひとつ甘えさせて頂いて。なんたってこの号が発売される1日前、つまり6月6日が私の「新刊」の発売日という訳なのだ。

 そりゃ分かっております、天下の小学館です。いま一番売らなきゃいけないのは「第30回小学館ノンフィクション大賞受賞」、細田昌志の快著『力道山未亡人』です。素晴しい出来でした。ドキドキワクワクが止まらず3日間寝込んだほどです。

 新婚生活わずか半年、遺された負債は30億円。こんな大変なことを私は知らずにここまで75年も生きて来てしまったことを恥入ります。『力道山未亡人』は力作です。

 今の時代、二番目の力作はなにかと言うとこの私の『月刊Takada芸能笑学部 丸ごと一冊高田文夫』(飛鳥新社)です。320ページというお楽しみが、伝説の編集長・花田紀凱(81歳・現役バリバリ)のひと声で「オールカラー!」というぜいたくさです。

「その代わり高田サン、子供の時の写真とか、カミさんの写真とか、なんなら昔の女の写真とか全部出して。75年分の爆笑資料全部載せちゃおう」

 号令一下、資料探しも大変です。大学出て2年目で、すでに一本立ちで台本を書いたもの(表紙に構成高田文夫と一枚看板で書いてあります)。天才の予兆です。書きまくった台本やら100冊ある著作物、出版物もすべてカラーで載せてあります。集大成にもほどがあります。75にして「中尾彬さんの真似して終活ですか」なんて声もきこえます。

 本業である“大衆芸能”に関するエッセイはタップリ載せてあるので御安心下さい。「志ん朝」「談志」「漫才」「TVとラジオ」「寄席風情」「東京という町」。なにやら自分が小さな夏目漱石、安藤鶴夫、永六輔になったように、好きなものには筆が走ります。「ペン」と「マイク」の二刀流(これより重い物は持ったことがない)。30~40代の頃はこれに「扇子」も加わって立川藤志楼で独演会三昧。この頃のチラシやポスターもいっぱい載っております。

 私と談志、私とたけし、私と勘三郎もいっぱい。「雑誌なんだから対談がなきゃ駄目。高田さんのコネで一番豪華なヤツ。クドカン(宮藤官九郎)と爆笑の太田と……カミさん出るの嫌がってるんだろ、かわりに長男出そう。ヨシッ決まり」だと。前代未聞“親子対談”。

 この本がやっとこさ書店に並んだので、いよいよ6月28日は「ラジオビバリー昼ズ35周年」イベント(国際フォーラムA)です。ちなみにこの本も表紙から、中のイラストみなここと同じ佐野クンにやってもらいました。

※週刊ポスト2024年6月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
悠仁さまの大学進学で複雑な心境の紀子さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、大学進学で変化する“親子の距離” 秋篠宮ご夫妻は筑波大学入学式を欠席、「9月の成年式を節目に子離れしなくては…」紀子さまは複雑な心境か
女性セブン
ニューヨークのエンパイヤ・ステイトビルの土産店で購入したゴリラのぬいぐるみ「ゴンちゃん」は、公演旅行に必ず連れて行く相棒
【密着インタビュー】仲代達矢・92歳、異色の反戦劇を再々演「これが引退の芝居だと思ってもいないし、思いたくもないんです」 役者一筋73年の思い
週刊ポスト
現在は5人がそれぞれの道を歩んでいる(撮影/小澤正朗)
《再集結で再注目》CHA-CHAが男性アイドル史に残した“もうひとつの伝説”「お笑いができるアイドル」の先駆者だった
NEWSポストセブン
『THE SECOND』総合演出の日置祐貴氏(撮影/山口京和)
【漫才賞レースTHE SECOND】第3回大会はフジテレビ問題の逆境で「開催中止の可能性もゼロではないと思っていた」 番組の総合演出が語る苦悩と番組への思い
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《同棲愛を本人直撃》TBS報道の顔・山本恵里伽アナが笑顔で明かした“真剣交際”と“結婚への考え”「私なんかと、貴重な時間をずっと共有してくれている人」
NEWSポストセブン
永野芽郁の不倫騒動の行方は…
《『キャスター』打ち上げ、永野芽郁が参加》写真と動画撮影NGの厳戒態勢 田中圭との不倫騒動のなかで“決め込んだ覚悟”見せる
NEWSポストセブン
電撃の芸能界引退を発表した西内まりや(時事通信)
《西内まりやが電撃引退》身内にトラブルが発覚…モデルを務める姉のSNSに“不穏な異変”「一緒に映っている写真が…」
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
《TBS夜の顔・山本恵里伽アナが真剣交際》同棲パートナーは“料理人経験あり”の広報マン「とても大切な存在です」「家事全般、分担しながらやっています」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン
母の日に家族写真を公開した大谷翔平(写真/共同通信社)
《長女誕生から1か月》大谷翔平夫人・真美子さん、“伝説の家政婦”タサン志麻さんの食事・育児メソッドに傾倒 長女のお披露目は夏のオールスターゲームか 
女性セブン