国内

“ほぼ全裸ポスター”掲出の白塗り候補がXで主張していた意外な公約 支持を集める選挙ポスターとは?臨床心理士が分析

問題となったポスターを貼る、桜井MIU(SNSより)

問題となったポスターを貼る、桜井MIU(SNSより)

 6月20日の告示日からしばらく、7月7日が投開票日の東京都知事選挙はポスターの話題ばかりが人々の関心を集めているように見えた。立候補者の顔も名前も印象に残らないポスターはいったい、何を狙ったものなのか。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが考える、これまでになかったポスターが続出する都知事選で見たかったポスターについて。

 * * *
「フォン・レストフル効果」を狙ったつもりだったのだろうか。東京都知事選挙のポスター掲示板に、ほぼ全裸の女性のポスターが貼られたというニュースを聞いて、そう思った。

 選挙の度に道端に設置される候補者の掲示板。公約もキャッチフレーズぐらいではインパクトに欠けるし、有名人でなければどれも似たり寄ったりに見えてしまう。そこから抜け出して、候補者として顔と名前を認識し投票してもらうためには、人と違ったことをしないと目立たない。孤立効果とも呼ばれる「フォン・レストルフ効果」は、似たようものが並んでいる中で、ひとつだけ異なる変わったものがあると、それが一番記憶に残りやすいという現象のことだ。

 だが、その狙いはまったく違っていた。ポスターを貼ったのは白塗りメイクで“ジョーカー議員”を自称する河合悠祐候補(43才)。ポスターのモデルはレースクイーンなどで活動する桜井MIU。ほぼ全裸になっていたのは候補者本人ではなかった。桜井はスーツ姿で河合候補と一緒にポスターを掲示板に貼る姿を自身のSNSにアップ。ポスターには「表現の自由への規制はやめろ。モザイク解禁」と記されていたという。

 掲示板を見た人々から「子供に見せられるか」と批判が殺到。警視庁にも苦情が寄せられ、候補者は警視庁に呼び出され警告を受けたという。当然だろう。桜井ともども東京都の迷惑防止条例違反(ひわいな言動)に違反する可能性があるらしい。それについてはNEWSポストセブン『《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの”みだら写真”を貼った女性は迷惑防止情勢違反にあたるのか 弁護士の見解は』に詳しく書かれている。河合候補自身は、「前例に倣い、合法の範囲内という認識でこのポスターを作製した趣旨」と公式Xで説明しているが、ポスターは剥がしていくという。

関連記事

トピックス

7月から記者職となったテレ朝の並木アナ
テレビ朝日・並木万里菜アナ(28)「記者転身」で『報ステ』加入の “因縁のミスコンライバル”と共演期待
NEWSポストセブン
難局は続く(左から炎鵬、宮城野親方)
元横綱・白鵬の宮城野親方、“部屋再興計画”が崩壊危機 弟子4人が新たに引退し、序ノ口まで番付を落とした炎鵬は年寄株が襲名できない崖っぷち
週刊ポスト
「国産だから安全」とはもう言えなくなっている(写真/PIXTA)
「国産牛肉」の懸念点として指摘される“えさ”のリスク、ほとんどが輸入飼料 外国産トウモロコシは遺伝子組み換え品種が一般的
女性セブン
力道山の本葬にて喪主を務めた田中敬子さん
【力道山生誕100周年】「奥さまに社長をやっていただくことになります」力道山の妻・田中敬子さんに夫の死後突きつけられた「相続」という難題
NEWSポストセブン
石丸旋風の陰には「伝説の選挙参謀」が(時事通信フォト)
【石丸伸二フィーバーの真実】都知事選を支えた“伝説の選挙参謀”は「一番楽しかった」バックに組織がなくても“小池陣営より先にポスター貼り”
週刊ポスト
皇后雅子さまの“ロイヤルファッション”をチェック 長らく愛用されているストールはCHANELのもの、沖縄で「かりゆしワンピース」など
皇后雅子さまの“ロイヤルファッション”をチェック 長らく愛用されているストールはCHANELのもの、沖縄で「かりゆしワンピース」など
女性セブン
中学時代はバスケ部で活躍していたという(SNSより)
《旭川女子高生殺害》事件直前に助け求めたコンビニ店を責める正義の暴走 他のコンビニ店員「時給1000円とかでそこまで担うのは勘弁」
NEWSポストセブン
渋谷被告
《宇宙人から助かるため男女の関係に…》一夫多妻70代ハーレム男が10代女性を騙した手口 弁護士は「彼は宇宙人に会った」【性的暴行事件・初公判】
NEWSポストセブン
愛子さまの“令和のファッション”をチェック 卒業式での「手描き友禅の振り袖」、志賀高原のPRキャラ「おこみん」のTシャツなど
愛子さまの“令和のファッション”をチェック 卒業式での「手描き友禅の振り袖」、志賀高原のPRキャラ「おこみん」のTシャツなど
女性セブン
アパートでは男性アイドルの追っかけ同士で生活していたという
《メン地下アイドルに月100万円》北川望歩容疑者(22)乳児をゴミ箱に遺棄した後もSNSに投稿し続けていた“推しメン”とのツーショット写真 「のあち、産んだねー」周囲でも噂になっていた妊娠
NEWSポストセブン
物議を醸している下着姿で着替える姿(インスタグラムより)
「なんでわざわざ下着見せるの?」古着店の“女性スタッフお着替えSNS”が物議 会社代表が語った“採用理由”「集客のためにみんなで話し合って決めた」「カルバン・クラインならガッツリにならない」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 地元取材でわかった「岸田落選」あるゾ!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 地元取材でわかった「岸田落選」あるゾ!ほか
NEWSポストセブン