春の東京六大学リーグでベストナインに輝いたのが、清原和博氏(56)の長男にして慶應義塾大学4年生の正吾(21)だった。父譲りの身長186cm・90kgという体格に加え、母でモデルの亜希(55)似の端正な顔立ちとスター性も抜群。気になるのは進路だが──。
〈プロにはほど遠い実力だと自覚しています。でもこの秋にもっと成長ができたなら……〉
『Number Web』(7月10日)の取材に対し、正吾は今秋のドラフト挑戦を明言した。取材したノンフィクションライターの柳川悠二氏が言う。
「父と同じプロ野球選手になることが最大の親孝行というのが彼の考え。リーグ戦中に、社会人野球などを考えていないと取材に答えたことで、『プロ一本』と報道されましたが、彼自身はまだまだ自分の実力を見極める段階と捉えているようです」
小学3年生の時に野球を始めた正吾。父の薬物事件と両親の離婚によって、慶應中等部進学と同時に野球とは距離を置いた。しかし、父との関係が修復した2021年の大学進学時、6年ぶりに野球を志す。
昨年までの3年間はなかなか結果が出なかったが、大学日本代表の指揮官も務める慶大・掘井哲也監督に長打力を評価されて今年から「4番・一塁」に抜擢された。ベストナインに輝いたが、打率は2割7分で本塁打はゼロだった。
堂々とした受け答えが高評価で「引く手あまた」
育成契約なども含めたドラフト指名の可能性が報じられる一方、一塁手だと外国人選手やベテラン選手とのポジション争いになるために厳しいとの報道もある。10月末のドラフト会議でNPBの道が拓けなければ、海外の独立リーグや、再来年に向けて就職浪人の道も考えていると答えている。こと就職に関しては「引く手あまただろう」と慶大OBは話す。
「慶大野球部の就職先は大学野球界屈指です。総合商社や大手不動産会社に加え、パイロットとなった卒業生も多い。特に多いのが電通・博報堂といった広告代理店やテレビ局です。近年は各局でアナウンサーとしての採用も目立つ。清原君は高身長で爽やか、受け答えも自分の言葉で堂々と答えている。希望の職種に就けるでしょう」
プロか就職か。“即戦力”になれるのは後者か。
※週刊ポスト2024年8月2日号