「紗栄子さんのブランドだからと信頼して購入したのに、たまたまほかのショップでそっくりな商品を見つけたんです。しかも価格は私が買ったものの10分の1で……愕然としました」
都内在住の20代女性が怒気を含んだ声で話す。彼女が手にするのは、リボンの刺繍が印象的なキャップ。紗栄子(37才)が手がけるアパレルブランド「ALLISON BROWN」(以下、アリソンブラウン)のオンラインショップで4500円ほどで購入したものだという。
「アリソンブラウン」は、実店舗を持たないオンラインショップのみで展開されるブランドで、昨年6月にオープン。紗栄子も私服で同ブランドを着用し、老舗百貨店などに期間限定ショップを出店するなど、順調に顧客を増やしてきた。しかしここ最近、このブランドの商品を巡り、購入者から悲痛の声がSNSに投稿され始めた。
「『アリソンブラウン』の商品が、中国発の激安通販サイト『SHEIN(シーイン)』が販売する商品と同一ではないかと疑問視する声が相次ぎました」(アパレル関係者)
前出の女性が購入したキャップも「アリソンブラウン」と「SHEIN」の2つのサイトでほぼ同じものが売られていたようだ。前出の購入した女性が話す。
「最初は、中国通販サイト側が紗栄子さんのデザインに似せた、いわゆる“パクリ商品”かと思ったのですが、確かめたい気持ちがあり、『SHEIN』でもキャップ(554円)を購入してみました。すると、ステッチの入り方や刺繍の厚さ、裏地も一緒。これはパクリではなく、まったく同じものだと確信しました」
キャップのほかにも、ギンガムチェック柄のトートバッグや、レースで作られたシュシュなどさまざまな商品が「アリソンブラウン」と「SHEIN」の両サイトで販売されていることが確認できる(現在は「アリソンブラウン」では削除)。
「価格差が10倍近い商品もあり、アリソンブラウンが3000~4000円で販売する帽子やシュシュは、SHEINだと300~400円で売られていました」(前出・購入した女性)
ブランド立ち上げ時、紗栄子は自身のYouTubeで同ブランドをこう説明していたという。
「すべての商品を一から製作するのではなく、オリジナル商品と、紗栄子さんが韓国のアパレル業者から買い付けた商品をミックスしたブランドにしていくと話していました。実際にブランドのオンラインサイトでは、各商品の概要欄にオリジナル商品か否かがきちんと記載されています。
紗栄子さんは同じ商品がほかの店でも販売される可能性を認識していたはず。しかしここまで価格に差がついた状態で市場に出回ってしまうことは想定外だったのではないでしょうか」(ファッション誌関係者)