「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第14回目の相談はこちら──。
Q:息子から実家を同居型の二世帯住宅にリフォームしないかと言われました。孫が今年から私立高校に通うことになり、家計が苦しいのは分かります。しかし、ただでさえ広くない家を二世帯にするとなると、我々夫婦の生活スペースはかなり狭くなってしまいます。妻と息子の嫁との仲があまりよくないことも心配ですし、できれば断わりたいのですが、親として助けてあげるべきでしょうか?(72歳、無職)
瞑想の修行で「平和と慈愛の心」が生まれれば二世帯での暮らしも人間成長の機会となります
A:息子夫婦からの二世帯住宅の提案に気が進まないとのこと。このまま70代夫婦でのんびり暮らしたい気持ちもわかります。子育て中の世帯とでは価値観も生活ペースも異なります。一方、リフォームに資金を出して子育てで経済的に大変な息子を助けたい気持ちもわかります。一緒に暮らすには、お互いに正しい思いやりと理解を持って初めてそれが可能なのです。
そのためには嫁姑の問題、お金の問題とあいまいにしないで、いろいろ乗り越えて一緒に暮らすか暮らさないか、しっかりと忌憚なく話し合いの場を設けて、みんなで理解し合う必要があるでしょう。
お子さんが他にもいるなら、みんなで納得できるような協議をすべきです。
エゴではなく愛で話し合うのです。老いた両親への感謝から、負担をかけたくないという思いもあるかもしれません。もしあなたが狭い空間や資金の問題、同居の心配などを重荷に感じていて、このまま子供と離れているほうが気楽でいいと考えるなら、断わってもいいのではないでしょうか。
心に負担を感じるのは大変です。しかし瞑想をすれば、潜在意識が浄められ心が整い、源からのパワーで慈愛が湧き上がります。瞑想の修行でエゴが解き放たれ“平和と慈愛の心”が生まれ、価値観の違う相手を拒まず受け入れることができます。そうした心の慈愛の修行ができるのなら、二世帯住宅へ踏み切る決意もできると思います。
ともかく依存しすぎた人間関係は負担になります。お互いに尊敬の念を忘れずに過ごし、それを学びにしていくとよいでしょう。また、良好な関係になるには過度の期待と執着から離れるということで、「損得を考えない」「過干渉しない」「人に期待しない」といった意識も大切です。
二世帯で暮らす、同居することを真の人間成長を学ぶ機会とします。日々の瞑想が愛と智慧を育み、親子の絆も深まるでしょう。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会えるたった2人のヒマラヤ大聖者の1人。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2024年8月30日・9月6日号