健康で美しい髪を保つためには、髪質に応じた適切なケアは不可欠。
米国皮膚科学会は、学会認定の皮膚科医ディープテージ・シン氏のアドバイスを基に、髪の健康を維持するための6つの基本的なヒントを提供している。
髪質に合わせたケア
米国皮膚科学会が示している美しい髪を保つための6つのポイントは次の通りだ。
・自分の髪質を知る:自分の髪が天然パーマ、ストレート、太い、細いなど、どのタイプなのかを理解することで、適切な製品やケア方法を選ぶことができる。髪質に合った製品を選ぶこと。
・必要に応じてシャンプーする:シャンプーの頻度は髪質や頭皮のタイプによる。オイリーな直毛の場合は毎日洗う必要があるかもしれないが、乾燥した髪や巻き毛の場合は2~3週間に一度で十分。
・頭皮を中心にシャンプーする:シャンプーは頭皮に集中して洗うことで、髪の乾燥を防ぎながら、頭皮に蓄積した皮脂や古い角質を洗い流すことができる。
・洗髪後にコンディショナーを使用:コンディショナーは髪に潤いを与え、ほぐしやすくする。細い髪や直毛には毛先に、乾燥しがちな髪や巻き毛には全体にコンディショナーをなじませる。
・濡れた髪は優しく扱う:濡れた髪はダメージを受けやすいため、ブラシの代わりに歯幅の広いクシを使用し、タオルやTシャツに包んで水分を吸収するようにする。
・熱から髪を守る:過度な熱はすべての髪質にダメージを与えるため、ドライヤーやスタイリングのためのヘアアイロンなどの使用はほどほどに。ヒートプロテクト製品を使用して髪を保護。
乾燥しがちな髪や巻き髪の人ならば、シャンプーが2~3週間に一度で良いというのは、海外ならではかもしれないが、それぞれの注意点は日本でも共通して参考にできる部分が多いだろう。
髪をダメージから守る
学会のアドバイスに従うことで、髪の健康を保つ基礎固めにつながりそうだ。
まず自分の髪質を理解し、その髪質に応じたシャンプーの頻度やコンディショナーの使い方を見直すとよいだろう。髪を洗うときには、頭皮を中心にシャンプーを使うことで、髪を乾燥させすぎないなどメリットが得られる。また、濡れた髪の取り扱いや、ドライヤーやヘアアイロンなどを使う場合は、ヒートプロテクト製品で熱から髪を守るといった点も注意すべき点だ。
自分に合ったヘアケアを行うことで、髪の健康や美しさを保つことができる。学会では専門の医師に相談することも心配事を解決する手段として提案しているが、日本でも髪や頭皮について気になるときに美容医療を利用するのも一つの手になるだろう。
参考文献
Tressed to impress: tips for keeping your mane magnificent
AIロボット「ARTAS」が実現する革新的な毛髪再生、毛髪採取と移植をAIが最適化し標準治療を可能に、米国形成外科学会が可能性を報告
女性型脱毛症にi-PRF+注射が効果示す、髪のボリューム改善、美容医療系の医学誌で発表、英国ロンドン大学の研究グループが報告
カフェインとアデノシンの力、シャンプーで抜け毛予防効果、毛髪の密度が上昇し、満足度高い、美容皮膚科の医学誌で発表
コロナ禍で高まった毛髪ケア意識、ヘアトリートメントやナイトケアが人気に、男性スキンケアも活況
【プロフィール】
星良孝/ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表、獣医師、ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。
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