国内

総裁選出馬の小泉進次郎氏、女性・女系天皇議論を巡る因縁 父・純一郎氏は皇室制度改革に着手しながら決着はつけられなかった

父が残した“宿題”に直面

父が残した“宿題”に直面

 混戦模様が続く自民党総裁選。当初から注目されていた小泉進次郎氏が満を持して出馬の意向を表明したことで、にわかに「小泉政権」誕生への機運が高まっている。進次郎氏が立ち向かうべきは、父・純一郎氏の「小泉政権」時代から20年にわたって積み残されてきた「皇室の喫緊の課題」である。

 天皇家の長女・愛子さまが5月に、最初で最後の単独公務に臨まれてから早くも4か月が経とうとしている。大学院への進学や海外留学などではなく、日本赤十字社(以下、日赤)への就職を選ばれた愛子さま。大学ご卒業を機に、皇室のご活動に本腰を入れられるのでは──そんな周囲の期待をよそに、愛子さまの公務やお出ましの機会は決して多いとはいえない状況だ。

「就職を決められた時点では皇室のご活動と仕事を両立されるとみられていましたが、入社日から現在に至るまで、愛子さまは仕事に重きを置かれています。日赤側は週3日程度の勤務を想定していましたが、蓋を開けてみれば、ほぼ毎日出社されているそうです。9月中旬にようやく休みを取り両陛下と那須御用邸で静養されるそうですが、公務の予定ははっきりしていないと聞いています」(宮内庁関係者)

 愛子さまが皇室のご活動を控えざるを得ないのは、天皇家の長子として、また、女性皇族としてのご自身のお立場が揺らぎ続けていることと無関係ではないだろう。9月27日に投開票を控えた自民党総裁選を機に、改めて、その将来に注目が集まっている。

「応援の声を力に変えて勝ちたい」──小泉進次郎元環境相は8月30日、集まった報道陣に対し、自民党総裁選への出馬を事実上表明した。10人以上の議員が出馬を模索し、かつてない混戦が予想される今回の自民党総裁選。岸田氏の総裁選不出馬宣言の当初から注目を集めてきたのが進次郎氏だった。

「今回の総裁選は、次の衆議院選挙に向けた“自民党の顔”を選ぶ側面が大きいといわれています。その点、進次郎氏は、報道各社が実施する『次の首相候補』の調査で毎回上位にランクイン。全国的な知名度も申し分ないといえるでしょう。当初、本人は言葉を濁していましたが、40人超の推薦人が集まるという見方もあり、他候補と比べて存在感がある。少なくとも決選投票には残るでしょう」(全国紙政治部記者)

 選択的夫婦別姓制度の導入など、進次郎氏が総裁選に向けて打ち出す政策が徐々に明らかになっているが、彼が長年、不気味な沈黙を続けているのが「安定的な皇位継承」および「女性・女系天皇」についてだ。石破茂元幹事長や河野太郎デジタル相ら、すでに出馬を明言している一部の議員はこれまで「女性天皇賛成」など持論を表明してきたので、進次郎氏の立場も気になるところである。

「女性天皇」とは天皇の血筋を父方から受け継ぐ「男系」の女性の天皇のことであり、「女系天皇」とは、男女問わず、天皇の血を母方から受け継いだ天皇を指す。自民党内には、天皇は男系男子のみ認めるべきだという声も少なくなく、意見が分かれている。

「実は進次郎氏にとって『安定的な皇位継承』および『女性・女系天皇』は非常に縁が深いトピックです。というのもこの議論には、進次郎氏の父で2001年から5年間首相を務めた小泉純一郎氏が、在任期間中に着手しながらも“決着”をつけられなかったという20年にわたる因縁があるのです」(前出・全国紙政治部記者)

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン