「体調管理も仕事のうち」とはいうものの、言うは易く、行うは難し。それは皇族方であっても同じだ。紀子さまが悩まされている「胃腸の不調」、さらに女性皇族を取り巻く医療環境を改善すべく、宮内庁がメスを入れているという。
史上最悪の被害をもたらしたとされる1959年の伊勢湾台風並みの勢力といわれた台風10号。その影響は皇族方にも及び、紀子さまは、9月1日に開催された関東大震災並びに都内戦災遭難者秋季慰霊大法要への出席と、3日に予定されていた源氏物語をテーマにした刺繍展への来場を、相次いで見合わせられた。
「日頃、万全な体調管理に努められ、公務を休まれることはめったにない紀子さまにとって、お休みは今年1月以来のことでした。今回は荒天というやむを得ない事情ではありますが、公務の取りやめから、今年初頭の紀子さまの異変を想起する職員もいました」(宮内庁関係者)
異変とは、紀子さまの深刻な体調不良のことだ。それが露見したのは、今年1月初旬。昨年末頃から胃腸の不調が続いているとして、一部の宮中祭祀や行事への出席を控えられたのだ。
「紀子さまは精密検査も受けられましたが、症状の原因になるような所見は見られなかったといいます。その後は着実に公務に復帰され、宿泊を伴う公務もこなされていますが、快方へ向かったという話は聞こえてきません。紀子さまのご体調はまだ万全とはいえないという心配の声も聞こえてきます」(前出・宮内庁関係者)
宮内庁が8月30日、来年度予算の概算要求を公開した。要求総額は187億円で、今年度の予算額から15%ほど減少。全体的に減少傾向のなか、目を引くのが、「医療環境の整備等」として計上された1億4400万円だ。この項目は2019年頃まで多くとも1億円程度で推移してきており、わずか数年で約1.5倍も増額されたことになる。
「『医療環境の整備等』には、歯科ユニットや血液検査装置など体のさまざまな不調や検査に応えうる医療機器のレンタル代が含まれます。特筆すべきは、今年度から以前の10倍ほどの予算が計上されている『大腸ビデオスコープ』です。来年度も引き続き使用を継続するようで、紀子さまの胃腸の不調が続いている証左ではないかといわれています」(前出・宮内庁関係者)
紀子さまのご体調が心配されるなかでの医療体制の強化に加え、今年5月には、不安を増長させる報道もあった。『週刊現代』(5月11日号)が《宮内庁が「超高額薬」を大量に買っている》と題する記事を掲載したのだ。
「宮内庁が、潰瘍性大腸炎などに使用される『抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤インフリキシマブ』という薬を、2023年度だけで1500万円分も購入しているという内容でした。納入先は宮内庁病院で、処方されるのは皇族方や職員たちです。薬の購入時期が紀子さまが体調不良を訴えられた時期と重なるため、不安視する声は後を絶ちませんでした」(皇室記者)
宮内庁が胃腸に関連した病に対応できるよう予算を計上するのと並行して、秋篠宮家もまた、紀子さまの懸念を解消すべく動いていた。今年4月、皇嗣職侍医、つまり秋篠宮家“お抱えの医師”として、炎症性腸疾患のスペシャリストである清原裕貴医師が着任したのだ。
「清原医師の専門は消化器内科で、潰瘍性大腸炎に関する論文がスイスの医学誌に掲載されたこともあります。侍医は、担当する皇族の持病や症状に合わせて選出されるものですから、清原医師の抜擢は、紀子さまのためとみて間違いないでしょう。
紀子さまは職員との細やかなコミュニケーションを重視される方。病気に関することとなれば、なおさらです。紀子さまご自身が、丁寧で温厚な人柄だという清原医師を“指名”されたのかもしれません」(前出・皇室記者)
紀子さまがお出ましや公務を欠席されることは3月以来見られなくなっていたが、一方で、いまだ完治のアナウンスはない。
「検査で所見や病変が見られなかった以上、原因として考えられるのは心因性のストレスなどになります。ましてこの数年、長女の小室眞子さんや次女の佳子さまとの関係性、悠仁さまの進路の問題など、紀子さまの抱えられている悩みの深さは容易に想像できます。治療が長期にわたる可能性もあるのではないでしょうか」(前出・皇室記者)