──バリバリ働かなくても、資産があるんですね。
「(奥さんは)言いませんけど、名古屋の家もあるし、あるでしょうね。先日も『8000万円の養老院を見つけた』って言っていました。僕が死んだら入るらしいけど、まあ結婚ってそういうもんですよ。しょうがないよね」
──名古屋に戻り、家族と一緒に暮らすという選択肢は?
「だって『帰ってくんな』って言われますからね。あとは(僕に合う)食い物がないから。大手スーパーまで歩いて30分もかかるんです。そこで弁当を3日分くらい買って帰って、それをレンジでチンして食べるんです。家庭でも何でもないですよね。『焼き鳥も買ってきてよ』って言われたりして。家庭って何ですかね?」
──さまざまな家庭がありますよね。先ほど一緒に買い物をしていた女性は?
「アハハハ。彼女は事務所のマネージャーですよ。人生って何なのか、仕事って何なのか、役者って何なのか、夫婦って何なのか、生きるって何なのか、そういうことを丁寧に喋っていくと相当な時間をかけないと、自分の持ってる本音を伝えられない。まあ、そういうことでどうですか」
突然の直撃にもかかわらず、すべての質問に対して包み隠さず語った森本。後編では、役者業から遠ざかっている理由、現在の暮らし、終活について持論を語っている。
(後編に続く)