過去最多9人が立候補し、激戦となった自民党総裁選を制したのは、石破茂元幹事長(67才)だ。9月27日に行われた投開票では、高市早苗・経済安全保障担当大臣(63才)とともに決選投票に進み、高市氏が194票に対して、石破氏は215票を獲得した。
『女性セブン』2018年9月20日号では、ファーストレディーとなる妻・石破佳子さん(当時62才)にインタビューしていた。当時は、安倍晋三氏と一騎打ちとなった総裁選のさなか。永田町でも“名プロデューサー”と評判の佳子さんが当時、夫にアドバイスしたこととは──? その内容を再掲してお届けする。【全3回の第2回。第1回から読む】
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1986年の衆院選に石破氏は初出馬。東京出身の佳子さんは、夫の地元・鳥取で慣れない選挙活動に奮闘した。
「お正月の作法ひとつとっても、東京と鳥取では全然違います。方言も、相手のかたにお酒が入るとまったく理解できなくて。冗談を言われても、私はポカンと(笑い)。選挙区の隅々を回り、『石破の妻でございます』と挨拶しました。体力的に厳しくホームシックになりましたが、周りの支えで頑張れました」
石破氏は初当選を果たす。以降、夫婦は二人三脚で政界の階段を一歩ずつ上り、首相候補にまでなった。安全保障に詳しく、憲法改正や集団的自衛権に積極的なことから「タカ派」と目される石破氏だが、家庭内では“ハト派”だ。
「夫は“外弁慶”なんでしょうね。外では厳しく言うこともありますが、家庭ではとにかく穏やかな人です。毎日、仕事帰りには“これから帰るよ”と電話をくれますし、休日はスーパーまで運転してくれ、私の誕生日にもプレゼントは欠かしません」
そう言って笑顔を見せる佳子さんの胸元には、夫から贈られたネックレスが光る。
「私は『茂さん』と呼び、夫は普段は私の名前を呼ぶことは少ないですが、何か頼みごとがあるときだけ『よっちゃん』と呼びます(笑い)。あまり会う時間がない分、何かあれば『いつもありがとう』と声もかけてくれます」