再び芸能人と暴力団の「黒い交際」が世間を賑わせることになった。虚偽の不動産登記を行なったとして逮捕されたタレントの羽賀研二容疑者。共犯として逮捕されたのは六代目山口組の中核組織幹部だった。羽賀容疑者とは一体どういった関係だったのか。暴力団取材の第一人者のフリーライター・鈴木智彦氏が最速レポートする。
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9月25日、タレントの羽賀研二(63)が逮捕された。虚偽の不動産登記を行い、強制執行を妨害したなどの容疑である。
本土から沖縄に戻った羽賀を、北谷町の自宅前で待ち受けていたのは愛知県警だ。同時に逮捕された共犯の6人には、六代目山口組の中核団体である弘道会のナンバー3・稲葉地一家総裁の松山猛容疑者(69)や、日本司法書士会連合会の副会長を務める野崎史生容疑者(57)など、愛知県下の大物がいる。
翌日、日本司法書士会連合会のサイトには、小澤吉徳会長の談話が掲載された。「報道内容が事実であるとすれば、そのような行為は到底許されるものではなく、極めて重大な事態であると厳粛に受け止めています。当連合会の役員から逮捕者が出たことは誠に遺憾であり、国民の皆様に不安を与えたことにつきお詫び申し上げます」
社会的影響の大きさを考えると、羽賀容疑者は完全にかすんでいる。犯罪容疑の内実は稚拙で平凡だ。
羽賀容疑者は今回が3度目の逮捕だが、すべては最初の事件と地続きである。羽賀容疑者は単に過去を清算できず、自分のケツを拭かないまま、ずるずると解決を引き延ばしているだけだ。かつて俳優の梅宮辰夫は、愛娘と交際していた羽賀を「希代のワル」と呼んだらしいが誇大表現である。実際の行動は、根っからの小悪党と評するのがふさわしい。
小悪党だけに、犯罪履歴が分からないと事件が見えないので、少々、説明する。実際、なにをしでかしたのか、よく分かっていない読者も多いのではないか。