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2人合わせてGⅠ60勝の名伯楽が「引退競走馬」への支援を呼びかけた

角居勝彦氏(左)と藤沢和雄氏

藤沢和雄氏(右)と角居勝彦氏

 タイキシャトル、シンボリクリスエスなどJRAのGⅠ最多34勝の藤沢和雄元調教師(73歳)と、ウオッカ、エピファネイアなどでそれに次ぐ26勝をあげた角居勝彦元調教師(60歳)によるトークショーが、10月14日に東京競馬場隣接の競馬博物館「馬の学び舎ミュージアムホール」で行なわれた。

 角居氏は2000年の調教師試験合格後、技術調教師として藤沢和雄厩舎で研修しており、「藤沢先生は調教中どこにいても管理馬のことを見ていらした。遠くにいる馬の歩様がおかしいということも、私が間違えて余計に走ってしまったこともちゃんと見えていた」と当時の印象を語り、藤沢氏から譲り受けたゴールドレジェンドが開業当時の厩舎経営を助けてくれた思い出の1頭だと明かした。

 一方の藤沢氏は「昨日の秋華賞では国枝先生の馬(ステレンボッシュ=3着)にやられました」と嘆いて会場を沸かせたが、実は秋華賞で勝ったチェルヴィニアは、2016年のオークスで2着に敗れたかつて管理馬・チェッキーノの第2子。この日のトークショー前にも「屈腱炎で7戦しか走れなかったけれど、チェッキーノっていうのは本当にすごい馬だよねえ」と回想。チェッキーノの母ハッピーパスも管理、さらにその母ハッピートレイルズの初仔シンコウラブリイは、1993年藤沢厩舎に初めてのGⅠ勝利をもたらしている。他にもキングストレイルやコディーノなどが名を連ねる厩舎所縁の一族なのだ。

 そんな2人のレジェンドからどんな名馬の秘話が明かされるかと思いきや、この日のテーマは、かつてはタブー視されていたサラブレッドのセカンドキャリア問題。角居氏は調教師時代の2016年から本格的にこの問題に着手。2021年に勇退した後は、故郷である石川県能登半島の珠洲市に、余生を送るための牧場を開設するなど、引退競走馬の支援に尽力してきた。

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