国際情報

中国内モンゴル自治区に建設された46億円バスターミナル、「利用者ゼロ」の怪 営業開始から3年で“幽霊駅”に

内モンゴル自治区で何が…(時事通信フォト)

内モンゴル自治区で何が…(時事通信フォト)

 中国内モンゴル自治区で、2億1500万元(約46億円)の建設費を投じて作られた長距離バスターミナルが開業したが、利用客ゼロの状態が続いている。中国では高速鉄道駅のうち、施設は完成しているものの未使用、もしくはいったん開業したものの閉鎖されている駅が少なくとも26カ所存在している。高速鉄道の「幽霊駅」は話題だが、バスターミナルの幽霊駅の例が伝えられるのは珍しい。インターネット・ニュースサイト「澎湃新聞報」が報じた。

 この長距離バスターミナルは「内モンゴル自治区烏海(うかい)旅客輸送ハブステーション」で烏海市内に2020年末に完成した。完成当初は新型コロナウイルスが流行しており、感染が落ち着いてきた2022年末ごろまで臨時の医療施設として利用され、その後、バスターミナルとして営業を開始した。

 同市は同自治区の西側に位置し、市の中央に黄河が流れており、大型炭鉱が主な産業で、人口の大部分は中国各地からの移民が占めており、主に炭鉱で働いていることから、建設を推進した市政府では住民の帰省などでのバス利用を見込んでいた。

 しかし、人口は約55万と少なく、ほとんどの住民が自家用車を所有していることに加えて、ターミナル周辺に主要な観光施設がないため、同自治区以外からの観光客はほとんどいない状況だ。

 また、建設当初に医療施設として代替利用されたといった特殊事情に加えて、都市中心部から遠く立地が悪いこと、ターミナル周辺の商業施設や交通インフラの不足なども幽霊駅化している原因と指摘されている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン