今年8月から首都圏を中心に連続で発生している強盗事件。一連の事件は指示役にあたる人物が匿名性の高いアプリなどで高額報酬をちらつかせ、実行役を募る「闇バイト」によるものとみられている。
10月17日に千葉県市川市の民家に押し入り女性に暴行を加えた事件で、強盗致傷などの疑いで公開指名手配されていた久保田陸斗容疑者(21)が28日午前、東京都内で捜査員に確保された。大手紙社会部記者が語る。
「久保田容疑者は調べに対して10月15日に横浜市で起きた強盗殺人事件への関与もほのめかしている。さらにその後の捜査により、9日に千葉県船橋市で高齢の夫婦が緊縛され約900万円が奪われた事件で、現場となった住宅付近の防犯カメラにも容疑者に似た人物が映り込んでいたこともわかっており、警察は少なくとも3件の事件に関与していると見ています」
さらに「闇バイト」に引き込まれた経緯についても供述しているようだ。
「X(旧Twitter)上で『何でもいいから仕事ください』なとど投稿したことから『闇バイト』に誘導されたことが、きっかけのようです。警察はSNSや求人サイトで集めた人物を実行役にして強盗などを繰り返す“匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)”の犯罪に関与していたと考えて捜査を進めています」(同前)
逮捕のきっかけとなったのはある情報提供だ。警視庁は捜査にあたり、顔写真を公開し、有力な情報の提供者に300万円の「捜査特別報奨金」を支払うと呼びかけていた。久保田容疑者は以前、“メンズ地下アイドル”として活動しており、その関係者とみられる人物が警察に情報を持ち込んだことで、居場所が特定された。