年に一度の九州場所。NHK大相撲中継に映る向正面の溜席に、維持員や協会関係者の間で話題となっている女性がいる。力士が着ている四股名入りの浴衣地をワンピースなどに仕立てて観戦する女性だ。しかも、15日間毎日、違う四股名の浴衣地の洋服で登場する。一体、どういう理由なのか。
今年の九州場所初日は貴景勝(現・湊川親方)の四股名が入ったブルーの浴衣地をワンピースに仕立てていた。貴景勝が化粧廻しにも採用したジェラートピケのデザインの浴衣地から作った、首元が大きく空いたワンピースで観戦していたのである。
2日目は黒地に若元春の四股名が白く染め抜かれた浴衣地の洋服で登場。3日目は黒地に正代の四股名とくまモンが描かれ、4日目は白地に藍色で若隆景と染められた浴衣だった。そして、5日目は緑地に馬のイラスト、霧馬山の四股名が描かれた浴衣地のワンピースで観戦していた。