今オフ、最も動向に注目が集まる選手と言って間違いないだろう。ロッテ・佐々木朗希(23)のメジャー挑戦だ。大リーグの規定により25歳未満の海外選手はマイナー契約しか結べず、契約金も大幅に制限されるとあって「全30球団による争奪戦に」「有力はドジャースか」などと日米で報道が加熱している。
一方で佐々木の動きにファンから賛否両論あるのも事実だ。史上最年少の完全試合達成、世界記録でもある13者連続奪三振などの輝かしい記録を樹立してきた一方で、プロ5年間で規定投球回に達したことがない。また、シーズンを通してローテを守り通した経験もない。
誰しもが佐々木の能力を認めているだけに、ファンの間では球団による“特別扱い”がたびたび物議を醸していた。ロッテの番記者はこう口にする。
「どちらかというと佐々木というより球団の姿勢について不満を抱いているファンが多い印象です。ロッテは2021年3月に『VISION 2025』というスローガンを掲げ、2025年までに常勝球団へ改革することを目標にしてきた。佐々木は球団が掲げる目標のためには必要不可欠だったにもかかわらず、特別調整を認めた。さらに球団に入る譲渡金が低いマイナー契約の段階で、メジャー行きを容認した。ファンからすれば“勝つ気はあるのか?”と首を傾げるのも仕方ないでしょう」
前出の通り、あと2年待って25歳になれば球団には莫大な譲渡金が入った。大谷翔平(30)や山本由伸(26)の場合、日本で絶大な成績を残し、多額の譲渡金を古巣に残している。前出・記者によると「球団にもかなりの数の意見・抗議が来た」というようだが、一部、「この日の発表は卑怯だろ」という“別の抗議”が来ていたという。