「ボコボコにやられる刺激は必要。来て良かった」──そう語ったのは、女子ゴルフの稲見萌寧(25)。今年は米女子ツアー(LPGA)に参戦していた稲見だが、最終戦を終えて来季の主戦場は日本ツアーにする意向を示した。
「米国に拠点を移した稲見ですが、ケガに悩まされた。6月の全米女子プロ選手権を体調不良で途中棄権した後は3か月近くツアーから離れた。9月に復帰しましたが、その後も予選落ちの連続でした」(ゴルフ担当記者)
20-21年の賞金女王に輝き、東京五輪では銀メダルを獲得。日本を代表するスター選手だが、米ツアーの壁は高かった。
「米国は移動も過酷で、練習環境、時差、そして食生活と何もかもが違う。稲見は特に食事面が合わずに苦労したようです。フェアウェイキープ率が高く精密なショットがウリでしたが、体調不良が重なってスイングがバラバラになってしまった」(ツアー関係者)
来季は年間女王の竹田麗央(21)らトップ選手が相次いで米ツアー挑戦の意向を表明している。“流出”が続くなか、稲見の復帰は日本のツアー関係者にとっては明るい話題。再び「女王」に返り咲くことはできるか。
「稲見は『もともと海外志向ではなかった』と復帰に前向きなようです。ただ今年は日本で5試合に出たが最高40位と米国との差を調整できていない感じだった。腰痛持ちなのでそこも気がかりです。ですが日本ツアー通算13勝の彼女は『永久シード(通算30勝)』獲得が“究極の目標”だと公言してきた。改めて目標を切り替えれば、安定感が戻ってくるのではないか」(同前)
再び強い稲見が見られる日は近いか。
※週刊ポスト2024年12月6・13日号