闇バイトによる強盗事件だけではなく、警官や証券会社社員、銀行員までもが加担する強盗事件、窃盗事件が増加する日本。とある警察官は例の事件後「巡回の時に嫌味を言われた」と話し、またある証券会社員は「顧客と密に連絡を取りすぎると逆に疑われる」と嘆き、今後の営業活動はかなり制限されるようだとうなだれた。
身近なところで増えたように感じられる強盗事件に詐欺事件、さらには「信用される存在」だった人々が引き起こす事件の影響で、日本社会、特に高齢者の平穏だった生活が脅かされている。当事者ではない若年層、中年層には響かないかもしれない。だが、高齢者が感じている恐怖は見過ごしてよいものではない。社会的に弱い立場の人たちが平穏に過ごせない社会には必ず、根本的に解決しなければならない歪みが生じているものだ。現状を我々が見過ごすと、次に狙われるのは、次に高齢者になる我々であり、その時に怖ろしいと嘆いても遅いのだ。