「カリブ海のベリーズという国にあるバリアリーフ(サンゴ礁地帯)では、何匹ものサメに囲まれながらロケをしました。僕は撮影ポイントまで小さな船で行って、ひとりで海のど真ん中に下ろされて空撮のヘリが到着するのを待つんです。船は映らないように、遠くまで離れていっちゃう。しかし、待てども待てどもヘリが到着しないんですよ。
不安になって水中メガネで海のなかを見たら、めちゃくちゃデカいサメが7~8匹グルグル下の方で泳ぎ回ってる。結局、40分近く浮き輪につかまってヘリの到着を待ったんですけど、サメは嗅覚が鋭くてアンモニア臭に反応して寄ってくるとも言われているので、怖くておしっこもできなかった」
──ケガどころか、命がけじゃないですか。
「コーディネーターさんは『襲わないサメだから大丈夫』って言うんですけど、『この数年で、水中カメラマンが2名ほど帰ってきてないだけ』って。ちゃんと食われてるじゃないですか(笑)。あれ以来、ちょっとしたトラウマになって、湘南や千葉の海で海水浴をしていても、足がつかないところには行けなくなりました」
──「お祭り男」や「カレンダープロジェクト」にも出演し、存在感を示していた武井さんの復帰を期待している『イッテQ』ファンは多いと思います。
「最初の頃は、多いときで月に2回ほど海外ロケに行っていました。それが、2年目で月1回になり、3年目では2カ月に1回。徐々に呼ばれる回数が減っていき、『まずいな、まずいな』という焦りはずっと感じていましたね。でも、その打開策がなかなか見つけられず、『超田舎に泊まろう』の企画も約3年で終了。
ロケで固定チームが組めないとか、環境のせいにしてしまっていた部分もあったかもしれないです。ただ、全部ひっくるめて自分の実力や運なんですよね。自分が飛び抜けた存在になれていたら、環境なんか関係なく呼ばれているはずです」
──2021年、7年ぶりに『イッテQ』に出演されたシーンは、驚きました。