今季は阪神の“アレンパ”が阻止され、巨人が4年ぶりのリーグ制覇を成し遂げるも、CSではDeNAが勝ち進み、下剋上で日本一となる波乱の1年となった。年の瀬迫るなか、江本孟紀氏(77)、中畑清氏(70)、達川光男氏(69)による本誌・週刊ポスト名物企画「ENT座談会」を開催。シーズンの裏話から来季への辛口提言まで、放言高論をそのままお届け!【全3回の第1回】
新井監督に「おめでとう」!?
中畑:オレの今季の順位予想は巨人1位だった。見事に的中しただろう。
達川:中畑さんが当てたのは巨人のリーグ優勝だけでしょう。2位以下はひとつも当たっていませんよ。
江本:オレは3年も勝ってない巨人がいきなり1位になるとは推せないから、わざわざ連覇して当たり前の阪神を1位にしておいたんだよ。結果、1位と2位が入れ替わった以外は全部当たった。
中畑:巻き返しということで言えば、戦力が整っていないのに(阿部)慎之助はよく頑張ったと思うよ。ジャイアンツの奮起は素直に評価したい。
江本:巨人が1位になれたのは結果オーライでしょ。去年はあれほど強かった阪神がコケての優勝なんだから。
中畑:そんなこと言ったらDeNAなんかどうすんのよ。
江本:所詮はシーズンを通して貯金が2つしかないチームでしょう。
中畑:それが日本一になったんですよ!
江本:短期決戦だからそういう結果もある。(最下位の)中日だってCSに出ていれば日本一になったかもしれないし。やっぱり納得いかない部分もあるよね。巨人が頑張って優勝して、阪神もリーグ制覇まであと一歩まで迫ったのにDeNAに全部持っていかれちゃった。
中畑:賛否両論あっていいんじゃないの。CSがなかったら閑古鳥が鳴く日本シリーズになるかもしれないし。
江本:そもそも論で言うと、リーグ優勝決定から日本シリーズまで間が開くと消化試合に客が来ないからCSを始めたんですよ。でも、それは客が来ない時代の話で、今は消化試合でも満員になります。DeNAだってあんな弱いチームだったのに客はいっぱいでしょう。
中畑:ドキッ! まあでも今季を最も盛り上げたのは広島カープだよね。達ちゃんのところの功績はでかいよ。