着物での観戦は「また違った雰囲気を味わえる」
初場所の初日、NHKの大相撲中継で映し出される向正面に限って言えば、女性の姿が目立った。約半数が女性で、年齢も幅広かった。長く国技館に通っている「溜席の着物美人」に聞くと、こんな答えが返ってきた。
「相撲の人気が高いということだと思います。これまでも相撲の人気が高まると女性が増えました。チケットが取れない状態が続いていますが、女性に“行きたい”とせがまれると男性は頑張って手に入れるみたいですよ。
女性が増えると土俵が盛り上がります。男性は黙って見ているだけですが、女性は大きな声で声援を送りますからね。女性が多くなると華やかでいいですよ。慣れないと大変ですが、着物で観戦するとまた違った雰囲気を味わうことができると思います」
この日の着物美人は黒や紺が定番とされる大島紬では珍しい緑を身にまとっていた。初場所の6日目には向正面の西花道に面した溜席で観戦予定だという。波乱続きの土俵だが、土俵周りの華やかな観客の存在も場所を盛り上げていくことになるに違いない。