熱血教師がさまざまな問題を抱えた生徒と向き合い、クライマックスで感動の涙を流す。長年用いられてきた学園ドラマの鉄板ストーリーが、松坂桃李の主演ドラマ『御上先生』で描かれることはない。令和の教育現場に鋭く切り込む新・学園ドラマの秘密──。
「気がついたら眉間にしわを寄せて真剣に見ていた」「これまでとはまったく違う、考えさせられる学園ドラマ」
松坂桃李(36才)主演の日曜劇場『御上先生』(TBS系)には、そうした視聴者の声が寄せられている。
同作は松坂演じる文部科学省のエリート官僚・御上孝が私立高校に教師として出向し、クラス担任として教育現場の問題に切り込む学園ドラマだ。1月19日の初回放送の世帯視聴率は12.2%を記録し、同じ日曜劇場で’23年に社会現象となった『VIVANT』の初回世帯視聴率(11.5%)を上回った。
キャストの豪華さでもバズっている。御上が受け持つクラスの副担任を吉岡里帆(32才)が演じ、岡田将生(35才)が文科省の同期役を熱演。事前に出演が発表されていなかった堀田真由(26才)と、なにわ男子の高橋恭平(24才)が第2話から登場するなどサプライズも話題の要因だ。
生徒役にも2020年に映画『MOTHER マザー』で数々の新人賞を受賞した奥平大兼(21才)や、2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』でヒロインを務める髙石あかり(22才)、窪塚洋介の長男・窪塚愛流(21才)など、期待の若手俳優が肩を並べている。
「その分、演者のスケジュール調整が大変で、時に若手俳優の日程優先で撮影が進むこともある。それでも松坂さんは不満ひとつ言わず、生徒のせりふまで覚えてきて“ここはもうちょっと抑えめなトーンがいいかもね”などとアドバイスを送っています」(ドラマ関係者)
撮影現場への差し入れを欠かさないことでも知られる松坂だが、今作はこれまでとは勝手が違うという。
「生徒役だけでも30人近くいるので、一回の差し入れが相当な量になる。それでも松坂さんはかなりの頻度で高級スイーツやお総菜、若い世代が喜びそうな駄菓子などを現場に提供しています。そのたびに生徒役の若手たちは大喜び。クラスに団結力が生まれました」(前出・ドラマ関係者)
座長として撮影現場を引っ張る松坂を支えているのが家族の存在だ。松坂は2020年12月に戸田恵梨香(36才)との結婚を報告。2023年5月に第1子誕生を公表した。
「ドラマや映画の撮影が始まると、松坂さんはどうしても食が細くなりやせていたんです。でも今回は体形をキープできている。どうも戸田さんが昨年から料理教室に通い、料理のレパートリーを増やして食生活をサポートしているんだとか」(前出・ドラマ関係者)
子供の成長に伴い、松坂は日常生活でも教育に関して考えることも増えた。『御上先生』が今後のよりよい教育現場を生む刺激になってほしい、そんな願いも込めて演じているという。