「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第20回目の相談はこちら──。
Q:関西の観光地に住んでいるのですが、最近また増えている外国人旅行者がちょっと怖いのです。もちろんいい人だっているでしょうし、日本のことを好きだと言ってくれる人が多いことは分かっています。私自身が何かされたわけでもありません。ただ、外国の方がたくさん周りにいるとどうも落ち着いて生活できないというか……。恐怖心を持たずに明るく接するにはどうすればいいですか?(75歳、無職)
訪日外国人との交流は自分を成長させる機会。明るく寛容な心を培う練習だと考えましょう
A:日本は島国で他民族の割合も少なく、インバウンドが増加したといっても、訪日外国人と直に交流する機会はそうありません。体格がよく、言葉も通じない人たちになんとなく恐れを抱いて、敬遠してしまうこともあるかもしれませんね。
日本人は「和」を重んじる民族です。調和を大切にして気を遣い、人に迷惑をかけないふるまいを美徳とします。対して海外の人には、個の主張が強い印象を抱きがちです。信仰心が篤く、神との繋がりを第一に考えて行動する様子が他者への配慮が欠けているように映るのでしょう。お互いの優先順位が違うのです。
価値基準や宗教的な習慣がそもそも異なることを念頭におきましょう。気遣いの足りないふるまいを乱暴に感じたり、非常識だと不快に感じたりすることもあるかもしれません。ですが見方を変えれば、細かいことにとらわれない大らかさと考えることもできます。
自分のものさしで知らない相手をジャッジしないことです。苦手意識や嫌悪感といったマインドセットを変えることが、恐れをなくす第一歩となります。
恐怖心ではなく愛のエネルギーを相手に差し出すのです。ネガティブなエネルギーは心の目を曇らせてしまい、欠点しか見えなくなります。偏見を捨て相手への愛と理解を深める。世界各国から訪れる人たちを迎える心を開きます。日本に興味を持ってくださってありがとう――。明るく寛容な心を培う練習です。こちらから善い波動を出せば同じように返ってきます。
日本には日本の、外国には外国の素晴らしい文化や国民性があります。自信を持って長所を認め合い、万民の幸せを祈る。美しい生き方をすれば、人格も磨かれます。ヒマラヤ秘教の瞑想で心を浄めることで相手を敬う心が育まれます。
愛ある行動で良い関係性が築かれます。民族は違えども同じ人間です。思いやりの心で接し、自分を成長させる機会としましょう。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会える唯一のヒマラヤ大聖者。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、2017年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号