芸人たちの事情聴取を“スクープ”した毎日新聞

芸人たちの事情聴取を“スクープ”した毎日新聞

「2月14日の電子版で、久保田さんと令和ロマンの高比良くるまさん(30才)が任意で聴取を受けたという独自ネタを“スクープ”と銘打って配信したのです。捜査関係者からの情報として久保田さんが否定していることや、高比良さんを含むほかのタレントが大筋で関与を認めていることなどが詳らかにされました」(前出・テレビ局関係者)

 翌日、高比良は相方の松井ケムリ(31才)と共に自身のYouTubeチャンネルで謝罪動画を公開。2019年末に大学時代の知人から誘いを受けたとしたうえで「海外の口座から送金してオンラインカジノをやるのは違法ではないと説明を受け、違法ではないという認識で2020年末頃まで1年間ほど続いておりました」と概ねの事実関係を認め、4日後の19日に活動自粛を発表した。

「謝罪動画は高比良さん本人の意向でアップしたようです。賭博罪の公訴時効期間は3年なので、説明が事実であれば立件されることはないでしょう。ただ、吉本は年に1、2度行うコンプライアンス研修でオンラインカジノの違法性についても説明しており、芸人たちは誓約書にサインをしている。“知らなかった”では筋が通らず、吉本は捜査の結果を待って今後の処遇を判断する方針だといいます」(テレビ局報道記者)

 一方、冒頭の通り、ラジオ番組が放送されるまで沈黙を守ったのは久保田だ。漏れるはずのない捜査情報がマスコミに伝わっていたことに不信感を抱いた久保田は、自らの口で身の潔白を話すつもりだったという。

「当事者が被疑事実を否定している任意聴取の内容を報じることは、人権侵害や捜査妨害に当たる可能性があり、メディアとしてはご法度。毎日新聞に続いて『報道ステーション』(テレビ朝日系)も実名報道に踏み切ったことに警察は頭を抱えていました。すぐに情報を漏らした警察官が特定され、捜査幹部が吉本側に謝罪したという話も伝わっています」(前出・テレビ局報道記者)

 任意聴取を記事にした毎日新聞は出入り禁止に近い措置を通達されたという。毎日新聞は「取材の過程については回答いたしかねます。高比良氏と久保田氏の社会的影響力などを総合的に考え、名前と写真を出して報じました」と回答した。久保田はなぜ騒動に巻き込まれてしまったのか。事情を知るお笑い関係者が次のように解説する。

「今回、警察が芸人のカジノ疑惑を調べるきっかけとなったのは、ダイタクの大さんの女性トラブルでした。彼にオンラインカジノの資金名目で大金を貢いだと主張するファンがインフルエンサーや一部のマスコミに情報を提供し、その内容が警察にも共有されていたのです。大さんは女性からもらったお金を返済したものの、その過程で複数の芸人の名前が挙がり、無関係の久保田さんも事情を聞かれることになったようです」

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