カリスマホスト時代の写真
反社の人間にさらわれかけたことも…
入店してすぐにナンバーワンとなり、カリスマホストとしてテレビにも出演したことで、店には常に客が押しかけていた。多くの女性客からの誘いをどのようにかわしていたのか。
「当時は、お客様からお付き合いしてほしいと言われたら、『お前みたいないい女が? やめときな、オレは飲み屋の男だぜ?』と、答えていましたね。これなら女性の自尊心を傷つけない。決して自分から口説かないスタイル。例えば、アイドルはファンを口説いたりしないですよね。ステージで努力している姿を見せるから、会えなくてもファンから応援したいと思われる。そういった意味では僕も“エンタメ”として成立していたのかもしれません」
しかし、有名ホストとして華やかな一面を見せていた彼にも、当時は大変なことがあったようだ。
「お客様から突然、『アンタみたいにかっこよくないのがホストなの?』と暴言を吐かれることもありましたね。当然、腹も立ちますけど、『ここに来るまでに嫌なことがあったのかな?』とか『この人にも、大切に愛してる親がいるんだ』と思うと優しくなれて、結果的にそういったお客様と仲良くなることができました。当時のホストは“ゴミ扱い”でしたが、ゴミだってしっかりルールを作って頑張れば輝ける。そう思っていました」
有名になりすぎたことで、こんなピンチに見舞われたこともあった。
「テレビで名前が売れすぎたのか、いわゆる反社の人間にさらわれかけたことがあったんです。当時、反社の人間からお店の社長がみかじめ料を要求されていた。社長は反社との付き合いをしないようにしていたため、しびれを切らした反社の人が16人ほど来て脅されたため、今回だけは、と社長が300万ほど払ってくれて解決しました。それからは、店からの通達で『歌舞伎町を歩く時は必ず店のホストが最低でも5人は護衛につけなさい』というルールができました」