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羽生結弦、米津玄師との“奇跡のコラボ”で見せた4回転ルッツ 着地失敗で封印したジャンプが仙台で復活、より強くなる“災害に対して祈りと希望を届けたい”という気持ち

米津玄師の新曲MVに出演した羽生結弦(米津玄師の公式スタッフのXより)

米津玄師の新曲MVに出演した羽生結弦(米津玄師の公式スタッフのXより)

 アップテンポな楽曲に合わせて、ブルーの衣装を纏った羽生結弦(30才)が氷上を疾走する。次々に繰り出される、高難度の軽快なステップと力強いジャンプ。スポットライトに照らされた、氷の欠片が舞うその先で熱唱しているのが、米津玄師(34才)だ。これは3月5日にYouTubeで公開された米津の楽曲『BOW AND ARROW』のミュージックビデオのワンシーン。同曲は放送中のテレビアニメ『メダリスト』(テレビ朝日系)の主題歌だ。

「『メダリスト』はフィギュアスケートを題材にしたアニメで、米津さんはもともと原作漫画の大ファン。アニメ化にあたり、米津さんから制作サイドに主題歌の“逆オファー”があったそうです。一方、羽生さんの出演もサプライズですが、羽生さんが以前から米津さんのファンを公言していたこともあって、今回、共演が実現したのだとか。予想外の組み合わせに、“奇跡のコラボレーション”との声が上がりました」(テレビ局関係者)

 反響は大きく、YouTubeの動画再生回数は3月11日現在で750万回を超えている。話題に拍車をかけたのが羽生のスケーティングだ。今回の動画は「競技会」のショートプログラムと同じ3分間のパフォーマンスで、演技の構成や振り付けは羽生が行った。

「動画の序盤に“4回転ルッツ”を組み込んでいます。そのジャンプは2017年に開催されたNHK杯の公式練習で着地に失敗し、右足を負傷してしばらく封印した因縁のもの。昨年から各地でアイスショーを開催している羽生さんは、その合間を縫って大技の練習を重ねていました。

“ピークは10代”といわれるほど若年層が強いフィギュアの世界において、30代で4回転はまさに偉業。血のにじむ努力がうかがえます。あのジャンプは、血と涙の結晶なんです」(スケート関係者)

 撮影場所は、羽生の練習拠点でもある「アイスリンク仙台」(宮城県)とみられている。2011年の東日本大震災で、羽生が同リンクで被災したのは有名な話。羽生にとって特別な場所で、施設の運営費や改修費としてこれまで1億円以上を寄付してきた。

「震災からだいぶ時間が経ったことで、羽生さんは被災地のなかで忘れられている場所や出来事が増えてきたと感じているようです。そのため、災害に対して祈りと希望を届けたいという気持ちがより強くなっています。アイスリンク仙台で滑ることが、メッセージになるかもしれない。そうした思いもあり、米津さんを仙台に招いての撮影となったのでしょう」(前出・スケート関係者)

 米津に見せた“奇跡”が、多くの人を勇気づけている。

女性セブン2025327日・43日号

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