再び頂点を掴めるのか(大谷翔平/時事通信フォト)
日本プロ野球に先がけて3月18日に開幕戦を迎えるMLB。昨年、大谷翔平(30)や山本由伸(26)を擁して世界一に輝いたドジャースには佐々木朗希(23)ら新戦力が加わり、連覇へ向けてさらに盤石に見えるが、意外な“死角”もあるという──。
MLBは30球団がア・リーグ3地区(東・中・西)とナ・リーグ3地区(同)に分かれ、両リーグから各6球団(地区優勝した3球団+それを除いた勝率が上位の3球団)がポストシーズンに進出してワールドシリーズ制覇を目指す。
ドジャースが所属するナ・リーグ西地区は、ダルビッシュ有(38)を擁するパドレスや名門のジャイアンツなど5チームが名を連ねるが、「ドジャースが地区優勝する可能性は非常に高い」との見方が大勢を占める。レッドソックス時代にワールドシリーズ優勝経験がある岡島秀樹氏はこう言う。
「ドジャースの戦力はズバ抜けています。佐々木だけでなく、サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に2度輝いたブレイク・スネル(32)を獲得したことで先発陣が充実。後ろのピッチャーはもともと安定感が高いので投手陣はさらに盤石になった。打者も補強して、贅沢すぎるレギュラー選びの悩みがあるくらいです」
ポストシーズンで“ドジャース病”が出ることへの器具
しかし、問題は地区優勝を果たしてトーナメント形式のポストシーズンに進出してからだという。ナ・リーグの他チームを退け、ア・リーグ覇者とのワールドシリーズに勝利して連覇を果たすまでの道のりは簡単ではない。メジャーリーグ研究家の友成那智氏は、「ドジャースがワールドシリーズを連覇する確率は5割」と予測する。
「この12年間、ほぼ毎年地区優勝しているドジャースですが、世界一になったのは2回だけです。ドジャースは圧倒的な強さで早々に地区優勝を決めるため“シード”扱いでポストシーズンの出番が遅くなり、調子を落としてしまうことが少なくない。
実際、2022年と2023年はシーズン100勝以上したが、ポストシーズンで惨敗。今季は100勝以上する可能性が高く、ポストシーズンで“ドジャース病”が出ることが危惧されます」