「軍による強制性を含め、日韓双方の主張が対立する歴史問題は、基本的に韓国側の主張のみ記載される。両論併記されることはありません」
前出の中学『歴史』では、日本の植民地統治下の皇民化政策の解説で、〈日本式姓名の強要〉と題したコラムを掲載し、創氏改名を拒んだ場合の罰則について説明する。
〈日本式に姓名を変えない子供は各級学校の入学と進学を拒否する/児童たちを理由なく叱責・虐待し、児童たちの懇願で父母たちが日本式に姓名を変えるよう強制する/日本式に姓名を直さない人間は総督府関係機関に一切採用せず、現職も解く措置をする〉
それぞれの教育の土台の違いを知ることこそが、相互理解の第一歩になり得る。
※週刊ポスト2019年10月18・25日号