多原副会長にも電話で話を聞いた。
「(札幌アイヌ協会の)理事会でペーパーを配って、雪まつり事業で北海道博報堂さんから依頼が来てますので、と(理事たちに仕事を)お願いしたのですが、誰からも返答がなかった。それで北海道博報堂さんに相談したところ、じゃあメノコモシモシでやってください、となったんです」
一方、同協会の複数の理事たちは「そんなペーパーが配られたことはない」と証言した。
メノコモシモシが同事業費として受け取った金額を尋ねると、多原氏は「300万強くらいです」と話した。
札幌アイヌ協会の会計報告では、同協会が北海道博報堂から受託した金額は39万円のみとなっている。多原氏の話どおりなら、その8倍近い金額がメノコモシモシに入ったことになる。
「新型コロナで来場者が少なかったこともあり、(メノコモシモシは)赤字です。持ち出しになっています。とにかく私には、やましいところはまったくありません」
多原氏はそう主張して電話を切った。