韓流ドラマや韓国アイドルを見ればわかるように、韓国の若い女性のファッションは欧米の影響が強いのだろう。日本に比べるとボディーラインが強調されているうえに、胸元を強調したり、露出度の高い服を着たりする傾向がある。だからといって、それを前にした人間が触ったりセクハラ行為をしたりしていいということには全くならないので、DJ SODAの言いたいことはわかる。しかも彼女はエンターテイナーだ。場を盛り上げるためには自分のモティベーションも上げなくてはならず、それには服装も重要なアイテムなのだろう。
私の在職する韓国の大学でも、へそ出しルックをはじめとする露出度の高いファッションは珍しくない。一方、日本は隣国といってもあくまでも外国であり、考え方や社会が違うのは当たり前でもある。そのため私は授業の際に、学生に対して「日本への渡航の折にはもう少し露出を抑えたほうがよい」とアドバイスするようにしている。先日、私も日本に一時帰国して大阪の道頓堀付近を歩いていたら、胸元を露わにした際どい服装の女性がいた。まさかと思って耳を澄ますと韓国語を話している。果たして彼女は大丈夫だったのだろうか──と思わず心配してしまった。
韓国は公の場でのセクシーやエロは抑制
それにしても、これまで10年間も起こらなかったということが、なぜ日本で起きたのか。2人の韓国人女性(20代)が「全世界のことまではわからないけれど」とした上で、興味深い話をしてくれた。彼女たちはコスプレイヤーだが、日本と韓国ではサブカルチャーでも大きな感覚の違いがあるという。韓国ではコスプレをするときにセクシー路線に走りすぎると「コスプレの印象を悪くする」という理由で、コスプレをする側も求める側も批判の的になる。だが、日本はそこが曖昧で、セクシーさやエロさを追求したものや、そうした目線で見ることも当たり前に歓迎されているところがある。