春の新生活が始まる頃。学生は社会人になり、社会人には異動や転勤の人もいるだろう。生活が一新するなかで、揃えるべきアイテムとして迷う人が多いのがテレビとパソコンだ。テレビとタブレットがいいのか、パソコンとテレビが一体型になっているやつにしようか、テレビはともかく、持ち運ぶことを考えるなら立派なノートにするべきか、一体どう選べばいいのか? そんな疑問に応えてくれるのが、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太氏である。同氏はパソコンの選び方について、「使用期間を考えろ!」「全部入りにするな!」と指南する。以下、伊藤氏の解説だ。
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そもそも、実際にパソコンを使いこなせている人はそんなにいないのではないだろうか。「あったら使うかも」は販売員の誘惑に一瞬ひっかかっているだけで、結局使わないことも多いもの。はがき作成ソフトは年賀状のときくらい使うとしても、動画編集とか、やたらショッピングサイトに誘導するソフトとか、最初から入っていて、しかも削除できないものがあるなどというパソコンは買わないほうがいい。だったら、ネットなどで購入できる「直販モデル」(カスタマイズモデル)で、自分が本当に必要な機能だけを選べば良い。
余分なものをくっつけて意味があるのか? それが“悪さ”をして、他の動作に不具合が生じないのか? 挙げ句、こちらが忘れている間にバージョンアップなど始まった日にはたまったものではない。
初めてのものを買うときというのは、とりあえず「全部入り」にしようとする人が多い。それは無駄。まず自分がパソコンで何をしたいのかを考えるのはもちろんだが、もうひとつ考えるべきポイントがある。使用期間である。どのくらい使ったら、自分として「もう十分使った」といえるだろうか? 例えば大学生活の間だけなのか、単身赴任の間に家で使う専門なのか、等々。
ここで「自分の使い方を考えろといわれても、メールもするしネットもするし、仕事でも使うし、何をどれだけ重視すべきかよくわからない…」という社会人がパソコンを選ぶときに絞って考えてみよう。
「よくわからない」人は、まずノート型。といっても据え置きタイプではなく、持ち運べるものだ。持ち運べたほうが、何かと幅が広がる。そして余分なソフトがなく、Corei5以上といったハイスペックなものを買えば良いだろう。その際、薄さ、カッコ良さも重視したい。何故なら、重くて分厚いようなPCで持ち運ぶことが億劫になっては、ちょっとした空き時間に仕事を片付けることもできず、外での仕事のやる気も失せ、時間の無駄だからだ。商機も逃す。さらにカッコ良かったら注目を集める。なんでも見た目はいいほうがトクなことは、説明するまでもない。見た目が気に入らないと、結局よく使わないままに次のPCが欲しくなってしまうことは必須である。
とはいえ、失敗しがちな買い物は、見た目につられすぎて、使い勝手が異常に悪いもの。買ったものの履きにくい靴、見た目はカッコイイけれど洗いにくいやかん、こういったものは本当に無駄。パソコンも同様。パソコンにおける使い勝手とは、つまるところ起動の速さとキーボードの打ちやすさに集約されるだろう。マウスホイールが使いやすいとなお良い。その意味では、最近各社から出てきているウルトラブックは選択肢としてアリだ。薄い。軽い。余分なものがない。高性能。大きさも大切で、小さすぎる画面はストレスの元。13インチは欲しいところだ。
ああだこうだ言ってきたが、結局何が「買い」なのか?