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高校野球のお宝展示される甲子園歴史館 現在特別展を開催中

桐光学園・松井裕樹投手の「22奪三振」の記念ボール

 夏の風物詩である高校野球──。その長い歴史を一堂に集めたのが阪神甲子園球場の一角にある甲子園歴史館(2010年にオープン)である。高校球児が「聖地」で繰り広げた数々のドラマが生み出したお宝が、所狭しと展示してある。

「甲子園のリニューアル計画の一環として2010年、2億9000万円を費やして建設し、約3000点の所蔵物があります」

 副球場長の永井康晴氏は、建設背景をこう振り返る。エントランスでは、高野連加盟校数を表す4253球が壁にはめ込まれた「ボールウォール」と、床面に敷かれた「甲子園の土」が出迎えてくれる。さらに進むと、甲子園出場校のユニフォームギャラリー、そしてこれまで開催された春・夏の全トーナメント表が第1回大会から展示されている。自分の青春時代に優勝した高校や故郷の出場校など、「おらが街のヒーロー」の話に花が咲くに違いない。

 館内には、今年で開場89年周年になる甲子園の歴史を感じさせる逸品も数多い。例えば『関係者入口の鉄扉』には第2次大戦の空襲時のものとみられる銃弾の跡が残っている。戦時下の甲子園は内野はイモ畑になり、外野には軍のトラックが停まったという。

 歴史館では7月23日から9月1日まで、「夏の高校野球特別展2013」を開催。この夏休み、甲子園での高校野球観戦と記念館ツアーで、あの日の青春時代にプレイバックしてみてはどうだろうか。

●入場料は大人500円、子供300円、閉館時間は10時~18時(月曜休館)。
取材・文■スポーツジャーナリスト・古内義明
撮影■藤岡雅樹

※週刊ポスト2013年8月9日号

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