ビジネス

1本200ml入りの500円ペットボトル本格高級茶が売り切れ続出

 いまや最もポピュラーなペットボトル入り飲料ともいえるお茶。大手メーカーが続々と新製品を投入するこの激戦区で、売り切れ続出の商品がある。

 価格は200ml入りでなんと1本500円のジャテックス社の『遥香(はるか)』。キャップをひと捻りすることで香り高い本格的なお茶が飲めるのがウリだ。この仕組みを考えだしたのは、名古屋のメーカー、株式会社ジャテックスである。だが、その開発と販売の道のりは決して“ひと捻り”というわけではなかった。

 まるで高級化粧品のようなボトル。キャップを捻るとキャップ内に密封された粉末状の茶が中の水に降り注ぐ。あとはボトルをよく振れば、まるで淹(い)れ立てのような豊かな風味の高級茶・遥香の完成だ。

「茶葉にはカテキンやビタミンC・Eなど、豊富な栄養素が含まれています。粉末にして水に溶かして飲めば、茶殻に残ってしまう栄養素まで無駄なく取り込むことができます」

 そう教えてくれたのは、『遥香』を支える画期的なキャップの仕組みを開発した、生産グループ課長の寄田(よりた)勝彦だ。

 寄田が勤務するジャテックスは、名古屋にある従業員20人の会社。社長は稀代のアイデアマンとして知られ、これまで家庭用の臼式お茶粉末器や電気式香炉などを開発、ヒットさせてきた人物である。

 ある日、寄田はその社長から1枚のメモを手渡された。そこには、ペットボトルのキャップから粉末状のお茶がふき出したイラストが描かれていた。社長のメッセージはこうだ。

「世の中の人が健康になるよう、手軽に楽しめる緑茶飲料を考えたい。そのために、キャップに茶の粉末を入れる仕組みを考えろ!」

 泡を喰ったのは寄田である。そもそも自分は一介の営業マンであり、これまで開発の仕事とは無縁なのだ。いったいどうすれば……。

 そんなときに立ち寄った近所のホームセンターで、寄田はある物に目がくぎ付けになった。それは灰皿だ。真ん中に突起があって、そこを押すと灰受けの部分が回転して載っている吸い殻や灰が遠心力で飛ばされて下に落ちる、「回転式灰皿」などと呼ばれるものだ。寄田は閃いた。

 「回転させて、落とす──これだ!」

関連キーワード

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン