ビジネス

任天堂が再起期すWii U版マリオカート「過信は禁物」と識者

 家庭用ゲーム機「Wii U」の販売不振から業績悪化に喘ぐ任天堂が、1月30日に経営方針説明会を開いた。

「いよいよ据え置き型のゲーム専用機に見切りをつけ、時流に乗るスマートフォン向けに『マリオ』や『ドンキーコング』などの自社ゲームを供給するのではないか」

 説明会直前までこんな噂が飛び交っていたのだが、出席した岩田聡社長はのっけから「ハード・ソフト一体型のビジネスを経営の中核とすることは今後も変わりません」と強調。従来通り“任天堂スタイル”を踏襲していくことを高らかに宣言した。

 当サイトでも度々報じてきたが、Wii Uが売れないのは、ひとえに「魅力的なソフトがない」ことによるもの。2012年のハード発売当初に出たソフトはわずか2本。その後、同社内で何らかのトラブルが発生し、次のソフト発売までに半年もかかってしまった。

 遊ぶゲームがなければハード機が売れないのは当然。そこで、説明会でも注目されたのが、今年の目玉タイトルである。

 軸となるのは、春ごろとアナウンスされていた『マリオカート8』の発売時期が5月に決まったこと。

 マリオカートとは、スーパーファミコン時代から出されてきたアクションレースゲームの定番自社ソフト。近年は『マリオカート7』(ニンテンドー3DS向け)が全世界累計で935万本、『マリオカートWii』(Wii向け)に至っては3526万本を売る“キラーソフト”である。

 だが、「従来の延長線上のタイトルだけでWii Uの苦境を劇的にひっくり返すのは難しい」と予測するのは、エース経済研究所アナリストの安田秀樹氏。

「Wii版のマリオカートがヒットしたのは、もともと『Wiiスポーツ』や『Wii Fit』のように、今まで誰も楽しんだことのないような新しい体感型ゲームがハード普及の原動力になり、その相乗効果でゲーム初心者の人たちも買ったから。

 任天堂のゲームなら何でも買うというコアファン以外の人が、マリオカート欲しさにWii Uを新規に購入するかというと、なかなか難しいでしょう。現状では任天堂のゲームソフトに対するユーザーの期待は、もっと高いのです」(安田氏)

 マリオカート以外にも「隠し玉」は用意している。タイトル名や内容こそ明らかにされなかったが、画面付きコントローラーであるWii Uゲームパッドの特性を生かした「一人でじっくり遊べるソフト」の開発を進めているという。

関連記事

トピックス

4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
「みどりの式典」に出席された天皇皇后両陛下(2025年4月25日、撮影/JMPA)
《「みどりの式典」ご出席》皇后雅子さま、緑と白のバイカラーコーデ 1年前にもお召しのサステナファッション
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
卵子凍結を考える人も増えているという(写真:イメージマート)
《凍結卵子の使用率1割弱の衝撃》それでも「高いお金を払って凍結したのに、もったいない」と後悔する人は“皆無”のワケとは《増加する卵子凍結の実態》
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン